(304)月

 月がきれいですね。


 といえば、夏目漱石の愛の告白をイメージする人も多いだろう。


 で、この「月」を漢字の一部に取り込んだ文字が多くある訳だが、これらは「肉月」と言って「身体の部位を指す」場合が多いという事実がある訳で。


 例えば、最近痛む事が多い「腰」もそうだし、最近固くなった「背」もそう。

 あまり長くない「脚」もそうだし、曲げ伸ばしするたびにポキっと鳴る様になった「ひざ」なんかもそうだ。


 他にも「うで」「ひじ」「はら」「もも」「すね」「むね」などと、色々な身体の部位に「肉月」が組み込まれている。


 臓器もそうで、「」「ちょう」「はい」「膵臓すいぞう」「脾臓ひぞう」「腎臓じんぞう」「肝臓かんぞう」「胆嚢たんのう」などなど、挙げればきりが無いくらいだ。


 ここまでくると、わざわざ「月」という字を組み込んでいるのには何か深い訳がありそうに感じる訳で。


 とはいえ、身体の部位と「月」にどんな関連性があるのか、想像もできない僕な訳で。


 そういえば、「月の満ち欠けが人間の身体に影響を及ぼす」なんて話を聞いた事がある。


 これが医学的に検証されているのかは別として、確かに「地球の重力へ影響を及ぼす」事は有名な話でもあり、よって地球上の生物に何等かの影響を与えるというのは理解できる話だ。


 しかし、だからといって身体の部位を示す漢字に「月」が含まれるという事にはならない気もする訳で。


 ううむ、一体どういう理由でこうなったんだろうか。


 で、インターネットで分かる範囲で調べてみたのだが、どうやら「肉」という文字を漢字の「へん」として縦長にすると、「月」という字に似ている事から、省略して書くうちに「月」になったのだという説があった。


 マジか。


 空に浮かぶ月とは無関係なのか。


 ・・・何か神秘的な理由によるものだといいなと淡い期待を抱いていた僕だったが、実は「人間の横着によるものでした」だなんて、ちょっと残念な気持ちになってしまうな。


 という事は、「月」が組み込まれた漢字は全て「肉」が崩れてできたという事なのだろうか。


 正に「崩れた」という単語にも「月」が二つも含まれているが、これは「肉」に関係しているのだろうか。


 まさか、「山が崩れて、肉が埋もれる」というところから「崩れる」という漢字が出来ているのだとすると、ちょっと恐ろしくもなって来る訳で。


 そういえば、「明るい」「萌える」「愉しい」などにも「月」が含まれているが、こういうのは「肉」とは関係が無いのだろうか・・・


 うーむ、考えだすとキリが無いな。


「肉」と関係がある字と関係が無い字のルールみたいなものが分れば、何か活用方法が思いつくかも知れないんだけど、中高生の頃から漢字のテストの点数が低かった僕には、なかなか難しい事なのかも知れないな。


 誰か詳しい人に教わる事が出来るまで、僕の中で温めておこう。


 そんな事を思う、今日の僕なのであります。

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