(264)廃番

 個人事業主である僕は、コンサルティングや物販、その他色々な雑用みたいな事をしている。


 まあ、元来「飽き性」なのは自覚しているのだが、要は「毎日同じ事をするだけ」というのが耐えられない人間な訳だ。


 で、今回はそんな話は横に置いておいて、今やっている物販の仕事で、仕入れようとしていた商品が、メーカーの都合で無くなってしまったという事について話したい訳だ。


 顧客が求める商品が無くなっていたので、代替品を用意しなくちゃならなくなったのだが、顧客に「商品が廃番になりまして」という説明をしながら、「そもそも廃番って何?」などと思ってしまった訳だ。


 何となく「廃番」とこれまでも使ってきた用語なのだが、そもそも漢字はこれで正しいのだろうか?


 同じ読み方で、「廃盤」「廃版」というのも変換出来てしまうのだが、何となく「廃番」というのを使ってきただけで、それぞれの定義を調べた事など無かった訳で。


 恐らくは「商品番号」みたいのもので管理していた人が作った言葉だとは思うのだが、では、特に番号で管理していない、街の小さな製作所などはどうだろうか?


 もっと分かりやすく「街の洋食屋」だとどうだろう。


 毎日オムライスを提供していたお店が、突然オムライス、作らなくなった場合、そこで働くスタッフが常連客たちにこう言う訳だ。


「すみません、オムライスは廃番になりまして…」


 …ね?


 何か変でしょ?


 さて、こんな時はどんな言葉がいいのだろうな。


 などと考えながら、仕事につまずく事小一時間。


 翌日に迫る確定申告の締め切りに向けて、帳簿の入力を始めなければならなかったので、結局うやむやにしたまま、何となく僕も「廃番となりまして〜」で話を終わらせてしまったのだが…


 で、確定申告の申告書を何とか徹夜で完成させた訳だ。


 朝イチで東京税務署に申告に向かったのだが、ここでの出来事は、次の機会に語ろうと思う僕なのでありましたとさ…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る