(262)言い回し
僕はスモーカーなので、コンビニ等でよくタバコを購入する。
で、タバコと言えば「身体に悪い」という事で、タバコの箱にも「肺がんのリスクが高まる」みたいな事が書かれている。
タバコには「紙巻タバコ」と「電子タバコ」があり、昔からあるのが「紙巻タバコ」な訳だ。
紙巻タバコの箱には主に、こう書かれている。
・喫煙は、様々な疾病になる危険性を高め、あなたの健康寿命を短くするおそれがあります。
ふむ。
まあ、間違ってはいないよな。
で、やたらとメーカーが推進してきた「電子タバコ」の方には、「加熱式タバコ」と「水蒸気タバコ」があるらしく、それらにも箱に同様の表記があって、
・加熱式タバコの煙(蒸気)は、周りの人の健康への悪影響が否定できません。
みたいに書かれている。
ふむ。
◯◯する恐れがあります。
◯◯を否定できません。
という違いがあるのだが、コレってどちらが深刻なのだろうか。
例えば、契約書等で「契約内容の不履行がある場合」に関する条文で、何らかのペナルティがある場合、
・損害賠償を請求することがあります。
みたいな内容をよく見るが、もしこれが、
A・損害賠償を請求する恐れがあります。
B・損害賠償を請求する事を否定できません。
なら、どちらが怖いだろうか?
僕は絶対にBだ。
というか、こんな事が書かれた契約なら締結しないだろうな。
だって、「否定出来ない」ってのは、「抗う手段が無い」って事だと思える訳で。
こういう「言い回し」って、契約書を作る時に、弁護士や司法書士が文面をチェックする事が多いのだが、彼らは「絶対に負けない契約」を目指して作る。
つまり、何かの契約不履行があったとしても、その損害を自分達が負わない様にしているという事だ。
金融商品の契約書などは特にそういう傾向が強い様に思えるが、そういうものほど「言い回し」で相手を誤解させて「不安を感じない様な表現」を使おうとする訳で。
つまり、「一見、優しい言い回しに見える事」こそが恐ろしい内容だったりする訳だ。
となると、タバコの表記もそうなんじゃないか?
一見「電子タバコの方が表現が優しい」様に見えるかも知れないが、実はこれこそ「周りの人の健康を害する」という断定の可能性を感じる訳で。
…なんてね。
スモーカーは社会からハブられ気味なので、こんな小さなところで自尊心を保とうとしている今日の僕なのであります。
紙巻タバコで肺がんになるより、ストレスで癌になる可能性の方が高いのは医学的に証明されているので、バランスを見ながらタバコを吸おうと思います。
まあ、煙で二酸化炭素を吸い込んでる訳だから、身体に良いなんて有り得ないのがタバコなんですがね。
分かっちゃいるんです。
分かっちゃいるんですがね。
そんな、悶々とした気持ちを抱えつつ、今日も仕事を頑張ろうと思います。
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