(261)花
花と言えば「美しいもの」の代名詞の様な扱いだが、この季節は「花粉」で悩まされる僕な訳で。
とはいえ「花がある」と言えば「彩りがある」とか「見栄えがする」とかの意味で使われる訳だから、やはり「花」というのはポジティブなイメージというのが一般的なんだろうな。
でも僕はね、人生が負け組なので、こういう勝ち組な言葉にさえジェラシーを感じてしまう小者なんですよ。
そこで思ったのが、こういうポジティブなイメージの「花」をネガティブな使い方にしている言葉って無いのだろうかという事だ。
完璧な人間がいない様に、完璧なイメージを持つ言葉も存在しない筈だという、卑屈な考えに基づき、ちょっと「花」に対するネガティブな言葉を探してみた訳だ。
で、調べてみた結果…
…無い…だと?
恐ろしい「花言葉」は沢山あるものの、「花」という字を良くない言葉に含む言葉が見つからない。
…なんてこった。
こんなパーフェクトに「美しい」を形容する単語があるとは…
あえて言うなら「食虫花」とかがそれにあたるのかも知れないが、生物学的に恐ろしい花はあれど、花を含む単語としてネガティブな表現が無いというのは驚きだ。
つまり、日本人は古来より「花」を美しいものと感じており、それ以外の感情は抱かなかったという事か…
なるほど。
パーフェクトだ。
長い歴史の中で「美しい」を守り続けた「花」に完敗だ。
どうりで女性用の服や下着に花があしらわれる訳だ。
そして性別を問わず、ハワイのアロハシャツが「陽気」なイメージを確立しているのも納得だ。
という訳で、今度公園を散歩する時には、花を観察してみる事にしようかね。
色々な花が「色々な美しさ」を見せてくれるに違いない。
もうすぐ春本番だし、杉花粉の季節が終わったら、花の綺麗な所にドライブするのも良いかも知れないな。
うん。
古来からのしきたりに則り、花を純粋に愛でようと思う、今日の僕なのであります。
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