(204)勇者
ファンタジーの定番キャラである「勇者」という存在。
コレって一体何なんだろうな。
辞書の中では「勇敢な者」と定義されている。
しかし、色々な物語で「勇者は魔王を倒す者」みたいな常識がある様にも見える訳で。
コレって誰が決めたルールなんだ?
ぼくが初めてドラクエをプレイした中学生の頃、
「勇者ロトの血を引きし者よ!竜王を倒してまいれ!」
と言う王様が、たった50Gで勇者を放り出したのを見て、
「何でやねん!」
とツッコミを入れたのを思い出す。
貰った50Gで街に行けば、そこで買えたのは「たけやり」「ぬのの服」だけだ。
つまり、「ロトの血を引きし勇者」は、王様の前に裸で謁見していた「露出狂」であり、みすぼらしい勇者に50Gをくれてやる慈悲深い王様から「竜王を倒す仕事を与えられた」というパターンが一つ。
もう一つは、「身ぐるみ剥がされて王様に竜王討伐をパシりのノリで小遣いとして50Gを握らされた哀れな勇者」というパターン。
このどちらかではないのかと僕は考えてしまった訳だ。
で、僕の疑問はそれだけではなく、どこかにさらわれたローラ姫を半年間も放ったらかしにしている王様の気持ちについては、どうにも測りかねていた訳で。
で、ここで思ったのが「勇者とは何ぞ?」という事な訳で。
だって、コレって普通に考えれば「勇者=パシり」じゃない?
色々な物語でも、何故か勇者は「竜王を倒す為に旅をする者」だったりする訳で。
じゃあ、そんな「パシり」を「勇者様!」と慕う村人達が、そのパシり勇者からはどの様に見えているのだろうか。
周りから「勇者様!」とおだてられて、旅を続け、どんどん強くなって、やがて本当に「勇者」に成長し、魔王を討伐すると。
…なるほど。
つまり、「勇者」というのは「褒めて伸ばす」という文化の中にあるのかも知れないな。
うむ。
それなら納得出来そうな気がするな。
って訳で、これから勇者を育てる物語を作る事があったら、主人公の勇者は「褒めて伸ばす」事にしようかね。
きっとそれが「王道」なんだろう。
うん、きっとそうだ。
…皆さんは、どう思いますかね?
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