(58)思春期の少年

 ラブコメの主人公を少年にする場合、シナリオはやはり「初恋」が大きなテーマになるだろう。


 しかし、やたらと大人ぶった少年を主人公にするのは、僕には無理だ。


 だって、そんな大人な少年が初恋を知らないままで存在するなんて、同じ男として認められないんだもの。


 という訳で、そんな卑屈な僕から、思春期の少年の実体(験)をお伝えしようと思う訳です。


 思春期の少年というのは、女子の身体に興味津々だ。


 それしか興味が無いこともある。


 特に自分の身体とは明らかに形が違う秘められた部分への好奇心たるや、深海より深い興味を持っているものだ。


 いやはや、白馬の王子様を求めている少女達には申し訳ないが、思春期の少年なんて、どんなイケメンもブサイクも、たいていこんな感じだからね。

(と個人的に思っている)


 そもそも思春期の少年は、女子のパンツを見たくて仕方が無い生き物だ。


 それは、パンツの奥に潜む、まだ見ぬ桃源郷を、全力で想像する為に他ならない。


 ある程度それが極まって来ると、野球のホームベースでさえ女子のパンツにしか見えなくなる始末だ。


 更に想像力を極めた猛者は、もはや目を瞑ればパンツの縫い目までが瞼の裏に見える次元へと至る。


 なかには「パンツの中身よりもパンツが好き」という脱線事故を起こしてしまう者も居るが、これも思春期の少年に許された青春の一コマだ。


 しかし、こういうどこにでも居そうな少年のキャラクターは、ラブコメ小説の中では何故か「モテないモブキャラ」である事が多い様に思う。


 何故だろう、男の視点で見れば、とても懐かしくほろ苦い「良い思い出」を具現化した様な素敵キャラなのに、何故にモブキャラなんだろうか。


 こんな普通の少年が主人公では、読者に認めて貰えないのだろうか。


 思春期の少年は、そんな精神状態であるが故に、様々な失敗をおかす。


 そんな失敗を物語にしてもいいんじゃないのだろうか。


 という訳で、次にチャレンジしようと思っている学園ラブコメは、そんな思春期の少年を、等身大で描いてみようと思うのです。


 執筆が実現したらば、是非とも皆さんのご意見を伺いたいものです。

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