(35)ゾッとする話
ユーチューブを見ながらネタ探しをしていた時に、「イミコワ」というのがあった。
これは「意味が解ると怖い話」という事らしいのだが、残念ながらその動画に出て来たいくつかのエピソードで僕がゾっとするものは無かった。
怖い話ってのは、読んだ人がゾっとする必要がある。
今執筆中のサスペンススリラー作品がなかなか更新できないのも、実はぞっとするエピソードにしたいのに、自分で書いていてもちっともぞっとせず、納得がいかない為だ。
それにしても「ぞっとする」って事はしょっちゅう体験しているはずなのに、いざ小説の中で表現しようとしてもうまくいかないもんだなぁ。
僕は波乱万丈な人生を送ってきたせいか、ちょっとやそっとじゃ絶望はしない。
が、ゾっとする事はいっぱいあって、そういうものは大体僕から何かを奪っていく事が多い。
何を奪われるかは色々だが、大抵の場合は「時間を奪われる」「お金を奪われる」「自由を奪われる」みたいな事ではないだろうか。
例えば、犯罪者は警察に捕まらない様にと逃走し、油断していた時に街中で警察官とすれ違ったりするとぞっとするだろう。
それは「自由を奪われるから」という事に対する恐怖があるからだと僕は考えている。
まあ、犯罪者はしっかり逮捕されてほしいと思うのだが、サスペンススリラーとかを書いていると、ちょっとしたサイコパス的思考を発動しなければならないので、そうした発想になる訳だ。
しかし、僕の性根はどうやら面倒くさがりらしく、あまり揉め事に巻き込まれる事を好まない。
そうしたバイアスが僕の心を制御するせいか、最近ぞっとした事も、第三者から見れば何でも無い様な事だったりする。
しかし、今日は「僕から何も奪わないのにゾッとする事」があった。
何があったかって?
いやあ、全然つまらない事なんですよ。
オフィスの壁に、ものすごいスピードで走るゴキブリがいたってだけの事です。
ほんと、つまらない事ですよね。
さ、バルサンでも焚くかな。
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