(17)ジェネレーションギャップ

「テレビゲーム」と言って最初に浮かぶゲーム機は何だろうか。


 これは世代によって違いが出て来ると思うのだが、僕の場合は「ファミコン」だ。


 小学生の頃はファミコン、高校生になるとスーパーファミコン。


 そして学生時代はPCエンジンと、CDロムロム。


 更に社会人になってからは世間はプレイステーションが一世を風靡した。


 ちなみに僕は、セガサターンを買ったタイプなのだが。


 これらは僕の子供時代から、大人になるまでに進化した家庭用ゲーム機の遍歴ではあるが、最近の若い人が「ファミコン」の実機を見た事が無いのは勿論、ファミコンという存在を「学校で歴史の授業で習った」などと言う始末だ。


 これだけでも自分の年齢を思い知るには充分なジェネレーションギャップなのだが、そもそも会社でPC作業をしている時に、若いスタッフが


「この保存ボタンって、何の絵なんすかね?」


 と言った時には目眩を覚えたものだ。


 つまり、フロッピーディスクの存在も分からないと。


 しかし、これが現実。


 音楽を聴くのも「MP3プレーヤー」が主流になってしまった昨今、今更レコードやカセットテープ等と言っても「歴史で習った」という扱いにされてしまうだろうし、僕が社会人になってからカーオーディオ等で大活躍した「MD」なんてものは、そもそも若い子達の間では「存在していない物扱い」だ。


 小説を書く時に、こうした小物を表現する事がある。


 しかし、読者の世代によっては、せっかく頑張って表現した物も「見た事が無いので想像できない」という事になり兼ねない訳だ。


 これは由々しき事態である。


 ただでさえ文章力の乏しい僕が、全世代に伝わる表現など出来るのだろうか? 


 答えはおそらく「無理」だ。


 なので僕はこう考えた。


「若い人に読んでもらえるよう、今風な言葉を使った文章作りにしよう」


 と。


 なので、登場人物のセリフはなるべく今風に、くだけた感じで。


 流行り言葉はよく解らないので、できるだけ使わない様にしよう。


「マジ卍」なんて、今さら使っても失笑を買うだけだろうし。


 意味もよく解らないし。


 なので、本文も口語を軸に表現し、まるで若者のナレーションが語っている様に・・・


 とにかく、作者がおじさんである事実は変えられないので、ジェネレーションギャップが生じない様な言葉を選んでいきたいと、今更思っている僕なのです。


 若い人にも伝わるといいなぁ。


 心からそう願います。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る