第145話 女性の大切なもの。
元日に僕と
いつもは小悪魔的な悪戯で僕をからかう
父や先輩から教えられた訳じゃないが、僕の持論では『女性は清潔さと恥じらいを忘れたらいけない』を常々思っている。
美人は気が強いと世間の人は思うけど、国民的美少女の天野サヤカが玉金神社の男根を見て恥らう姿が
「ねぇ、サヤカさん、どうしてあんなに照れていたの?」
「だって、裕人君の陰茎なら見慣れているけど、あの大きな男根は恐怖と超絶恥かしくて、屋台のバナちんも見られなかった」
なるほど、この後に及んでも負け惜しみを言う
「ふっふっ照れている
「あ~、裕人君は上から目線で馬鹿にしている、私が
まあ、それはそうだけど、二人きりだと強気な内弁慶的な性格も慣れれば可愛く思えるよ・・・
「今日は疲れたでしょ、先にお風呂へどうぞ」
初詣から帰宅した十五時過ぎ、僕が準備する夕食前に天野さんへ入浴を勧めた。
「夕食の用意は私が、でも、お言葉に甘えてお先に御風呂を頂こうかしら」
予め白菜と葱を切って、土鍋に鳥鍋スープを注いでブツ切りした鳥モモ肉からシメジとエノキのキノコ類を入れて、灰汁が出てきたら灰汁取りお玉で掬い、ランドリーからドライヤーの音が聞こえてきてからカットした野菜を鍋に入れて蓋をする。
数分で湯気が上がる、それまでに取り分け用のお椀とお玉と箸も並べた。
副菜は箸休めの沢庵漬けと、ご近所からお土産で貰った京都の水菜漬けの登場。
準備万端、これで天野さんがテーブルに着けば夕食の開始に、僕は待ち遠しい。
「裕人君、大事な話が有るけど、笑わないで聞いてくれる?」
大事な話で笑う訳が無い、きっと深刻な話だと想像する僕へ、
「あのね、裕人君に吸ってもらった胸のポチが前みたいに埋没しているの」
長年のニプレス使用で陥没していたポチが一回の吸出しで正常を維持できるとは思ってなかった僕は、
「僕が何度でもトライするから
「本当に何度でも?」
「きっと時間が掛かると思うから受験が終わってから、時間に余裕を持ってトライしよう」
「それだと、スーパー銭湯みたいな大きなお風呂に入れない」
大きなお風呂は僕も大好きで、両手両足を開いた大の字の開放感は他に例え様が無い。
「そうだ、温泉宿の貸切家族風呂なら、まあまあ大きいし、他に人が居ないから陥没ポチでも恥かしくないでしょ」
僕の記憶の中から家族で利用した温泉旅の体験を提案した。
「裕人君と一緒なら大丈夫、いつ温泉に行けるの?」
ついつい口が滑ったと言うか、これは完全に失言したと少し後悔する。
「それも高校受験が終わったら、それに僕と
他人の眼を気にするのは僕より、恥かしがり屋の
「私は大人風美人に見えるし、大きな裕人君は大学生に間違えられる爬虫類顔だから、そこは大丈夫よ」
あ~、大丈夫の理由は僕の顔か・・・
僕の家で正月の受験合宿と言う
「はいはい、外じゃ恥かしくても家だと強気なんだね?」
「やっぱり、裕人君は上から目線だ、もういい、あ、そうだ、これなら」
持参したバッグの中から難関高校の過去問テキストを取り出して、
「真面目に受験勉強しましょう、さあ裕人君も難問にチャレンジよ」
学習能力でしか今の僕にマウンティングを取れない天野さんは難問の回答を強要した。
翌日と翌々日の一月三日後後まで真面目に受験勉強した僕は、天野さんの両親がハワイから帰国する時刻に合わせて自宅へ送り、僕も帰宅した。
その頃に僕の両親も商店街の温泉慰安旅行から帰っていて、何処にも有りがちな温泉饅頭や炭酸泉サブレをリビングのテーブルに広げて見せた。
「あら、これは、裕人はが初詣に行ったの?」
天野さんが持ち帰らなかった男根とお姫様の『子宝飴』を手に持って僕に訊いた。
「あ、うん、母さん、初めて行った神社だった」
「私とお父さんも独身時代に行ったわ、これのお陰で裕人を身篭った縁起の良い飴よ」
僕がこの世に産まれてこれたのは子宝飴のご利益とは、父さん母さんマジですか・・・
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