第65話 奈央さんの親友。
嫌なら『歌わなくて善いから』と誘われたカラオケ店に入るなり、
女性二人は僕が歌う間に次に曲を選び熱唱する。
5曲づつ歌って満足したのか、そこから
「ねえ、絵美ちゃんも裕人君と同じ灰原中学よね、じゃあ
「裕人君、それってコケシちゃんだよ」
コケシちゃんとは、僕達が入学したと同時に大卒新任の女性教師、その容姿がショートボブと言うか、お河童の髪形に新入生と間違えられる150cm以下の幼児体型から、東北地方のお土産『コケシちゃん』からのあだ名だった。
ここで解説、僕達が入学する数年前の灰原中学は校内暴力と言うか、授業妨害から学級崩壊が広がり、それを改善する為に県教育委員会から優秀な校長が赴任した。
誉めて育てる、生徒の立場を重んじて進路&生活相談、教師は
それからは灰原中学の荒廃は収まり、生徒たちは教師をあだ名で呼ぶことも許されたらしい。
それが数年後、僕達の世代にも受け継がれて今に至る。
小池先生は氏名を略されて『コケシちゃん』って呼ばれていると思っているが、本当の所はお土産のコケシに似た
「それなら知っているけど?」
僕の返事に
「
生徒が教師を助けるって?男女生徒の誰からも人気が有り、友好的な友人関係を構築している性格の
「うん、お姉さんの親友なら私は応援したい約束するわ、ねえ裕人君」
あ、そう言う事ね・・・
「うん、忘れないようにする」
僕の言葉を聞いて安心した
「良かった、そうだ話題が変わるけど裕人君、ちょっと肩幅が大きくなったの?」
親友の話題から僕の肩幅って、大きく代わり過ぎでしょう・・・
「そうかな?」
「肩から腕も太くなった気がするけど、部活以外に何かやっているの?」
手首と足首にウエイトバンドを巻き、5㎏のダンベルを握って朝のラジオ体操を続けているが人には言ってないし、自分でも身体の変化に気付いてない。
答えに困る僕へ
「ちょっと服を脱いでみなさい」
僕の戸惑いを無視してジャージのジッパーを降ろして、下に着ているフード付きパーカーとTシャツを剥ぎ取り、半裸に成った僕の方と二の腕を擦る。
「やっぱり、裕人君、前より筋肉が太くなっているよね」
そうさ、あの日に僕の『排泄物で健康状態を管理したい』と言った
その間に僕の腕と肩周りがスケールアップしたと
「もしかして姉さんと裕人君はエッチ済み?だから前と身体が違うって分かるんだ」
絵美さんの納得を不思議に思う
「絵美ちゃんが言うその意味はなに?」
今日始めて会話して、全てを知った訳じゃない二人は情報交換と言うか、女性同士の意思疎通を始めた。
「簡単に言うと、裕人君の
絵美さんの想像に、
「へえ~裕人君が丁寧でエッチが上手いって、私が素直に喜んで善いのかな?」
盛り上がる女子トークに、もやは僕が口を挟める状況でない。
「そうですよ、でもそれ以降の裕人君は誘ってもエッチしてくれないから、妹役をしています」
それに付いて本音を言えば『
そして
「それにしても裕人君は体毛が薄いね、手の指や足の
大人の女性に無駄毛処理は必須らしいし、
「うん、うん、私もそう思います」
絵美さんも強く同意している。
目前の女性二人に言えないが、性欲処理は自分本位の
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます