第53話 女子三人と新年会。

一月五日は朝九時から灰原中学の体育館でバスケ部の練習。

今日もキャプテンの橋本ハッシーが不在で、副キャプテンの内田ウッチーが声出しで活を入れて、準備運動アップからミニゲームを行う。


僕が新年会に誘われると予想した内田や森と小川は『今日の午後は新年会だよな』と言わない。

今回こそ情報が漏れない様に主催者から強く口止めされているのか、これでもし橋本ハッシーが新年会に呼ばれていたら笑うが、


一度は家に帰り、仕事で両親が不在のダイニングで、レンチン・カレーの軽い食事を取り、篠田ユミさんへ出かけた。

あの時は中島公園でカップルのエッチを見てから夜の街を歩き、訪れた時間と違って、昼間の雰囲気は相当違うと思う。


コンコンコン、ドアを三回ノックして中から『どうぞ』の声を聞いて入室した。


十人位が利用できる離れの一室で僕を向かえたのは、松下エミさんと清水アキさん、そして篠田ユミさんの三人を見て、


「他の人は未だ来てないみたいだね」

僕は独り言のように小さく呟いた。


「新年会の参加者はこれで全員よ」

僕の疑問に篠田ユミさんが答えてると同時に僕は、

「え!この四人で新年会なの?」

男子は僕一人だけ参加に驚いて少し声が上擦うわずり、嫌な予感に不安した。


槇原マッキー、チラシ寿司と茶碗蒸し、唐揚とエビフライも好きでしょう、遠慮なくどうぞ」

三人の女子が声を揃えて御馳走を勧める、自宅で昼食を済まして来たが、断るのは失礼に成ると思い、用意された割り箸と小皿を持った。


僕を含めた四人は食事の沈黙から、

「あのう、僕がここに呼ばれた理由って?」

過去にエッチしたエミさんとユミさん、次回に約束したアキさん、三人の女子に不義理をしている自覚は有るが、それを自分から言えるほど勇気は無い。


槇原マッキー、自分の胸に手を当ててみれば分かるでしょ?」

『自分に胸に手を当てて』とは過去の失礼を反省しろ、やっぱりそう言う事か、この状況では逃げも隠れも出来ない。


君達さんにんの事を忘れていた訳じゃないが、冷静に成って考えると恥かしさから遠慮していた」


「それがマッキーの言い訳なのね、篠田ユミ清水アキも誘われるのを待っていたのが私だけじゃないって知って悔しかったわよ」

学年カースト上位のリーダー松下エミさんは、自分の思いと篠田さんと清水さんの気持ちを代弁する様に言い。

僕と個人的な密約を女子の恋バナで、お互いの状況を訊いたと想像した。


「裁判の被告みたいだけど、僕はどんな罰も受けるから怒りを納めて欲しい」

「本当にどんな罰でも良いの?」

自分の口で言ったものの、痛い事は止めて貰いたい僕は情けないが、


「生爪を剥がすとか、耳に水を入れるような拷問は避けて欲しい」

命乞いする罪人かよ・・・

「そう言うドSの趣味は無いから、それ以外なら何でも善いって事ね」

ここまでの松下エミさんの代わりに篠田ユミさんが僕へ与える罰を確認する


「勿論です、男に二言にごんは無いです」

注「男は一度言ったことは取り消さない・男は一度言ったことは必ず守る」の意味。


「それじゃあ、アレの約束を叶えてもらうわよ」

それまで発言しなかった清水アキさんが言う『アレの約束』とは、彼女にとっての初エッチと察する。


「私も同じよ」

初めてを頂いた篠田ユミさんと

「セフレを約束した私だって」

二人から遅れないように松下エミさんも続く。


女子三人から求められた僕は覚悟を決めて、

「順番は有るの?」

「これからジャンケンで決めるわ」

午後二時から始まった新年会から既に午後三時近く、帰宅が遅く成るのは困る僕は、


「四人で一緒にどうかな?」

「それって逆レイプ、私達がマッキーを輪姦まわするの?」

それはそれでも善いが、


「もし僕が一方的にレイプされるなら、一ミリも動かないマグロで善いかな?僕的には女子三人と肉林ハーレムの方が嬉しいけど」


「そうね、槇原マッキーがその気に成ってくれないと、私達が満足できないよね」

僕への罪はエロい御褒美に成ったが、以前の僕なら何としても避けようと考えたと思うが、奈央ねえさんに大人のエッチを教授されてレベルアップした自信から、


「出来るなら生でしたい」

もしこれで今回の複数エッチが先送りに成れば幸いと企み、女子三人へ提案した。

「その理由は?」


「僕の経験上、ゴム付きだと服を着て湯船に入るみたいで少しも気持ち良くない」

「それって女子も同じなの?」

それは分からないが、適当に答えるのもどうだか。


「試してみれば分かるよ、それとも今日は危ない日なら後日に」

「私は大丈夫よ」「私も大丈夫」「ミートゥー」

これで僕と女子三人同時の4pエッチを先送りする理由は無くなった。


「誰が最初じゃないけど、初めての清水アキさんから、希望は?」

「初めてだから優しくして欲しい」


「うん、なるべく痛くない様にするから」

精神的に余裕の僕は優しく時間を掛けて、それは舌の上でバターを溶かす様に清水アキさんと交わった。


一番経験が多く、満足させるには時間が掛かると思う松下エミさんを最後にして

「次は篠田ユミさんかな、希望は?」

「私は身動きできないくらい強く抱き絞められたい」

小柄な篠田ユミさんの呼吸が出来ないくらい強く抱きしめ、ユミさんは小さく震えるながら僕の腕で果てた。


「お待たせ、エミさんは?」

「気絶するほど激しいのが好き」

それを望まれても、奈央ねえさんの『女性の身体は傷付きやすい果実と一緒だから優しくね』の教えから大小波を繰り返すように強弱を付けて、エミさんの気持ちを高ぶらせて最後は僕と一緒に果てた。


女子三人と一回ひとまわりしたが、満足してない僕は二度目の交代ローテーションから三度目、四度目の合計十二回に満足した。


4pエッチ後に疲労の色を見せる松下エミさんは

槇原マッキー、ストーカー講師が辞めた理由を別の学生講師から私と付き合っている2M近い大男から『今後エミに見近づいたらボコルぞ』って聞いたよ、それってマッキーの事よね」


『旧帝大のエリートが人生を棒に振るかも』と警告したが『エミに近づいたらボコル』って言った積りは無いし、そもそも僕は暴力的な人間じゃない。

「受け取り方は人其々ひとそれぞれに違うから、それも半年前の事だよ」


「そんな風に槇原マッキーは誤魔化すから、後から知っ手腹が立つのよ、この朴念仁ぼくねんじん唐変木とうへんぼく鈍感どんかん


数学と理科は得意だが、国語は苦手な僕に意味不明な言葉、多分怒っているのだろうと思う。


「何を言っているのか分からないけど、松下エミさんを怒らせたなら御免」

「そう言うところに腹が立つの、もう帰って善いわ、あ、そうだ、橋本ハッシーも大変な事に成っているらしいよ」


橋本ハッシーが大変と、その真意が分からないまま、エッチな新年会から解放されて帰路に付いた。




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