第25話 エッチしない理由を考える。
愛を確かめ合う若いカップルが多い、中島公園をパトロールする警察官から逃げるよう走り、息を切らして公園外で笑いあった僕と
「ねえマッキー、どうして公園でエッチするの、野外が好きなカップルは他人に見られると興奮するとか?」
そんな趣味の人も居ると思うが、僕は別の意味で考えて、
「社会人なら経済的に余裕が有るけど、学生にラブホ代は厳しいと思う」
「え、どうして、自分の家だと駄目なの?」
家族が留守ならチャンスも有るが、平均的な戸建では家族に聞かれたくない声を我慢出来ないと思う。
「普通の家なら自分の部屋からエッチの声を聞かれるし、もし家族が留守でもいつ帰ってくるか心配じゃないのかな、僕も知らんけど」
「なんや、知らんのかい それならこの話は横に置いて話題を変えましょう」
どんな話題に変えると言うのか、少しだけ不安に成る。
「土曜に
月曜の放課後、元ラブホから出て所を目撃した
「女心と秋の空って言うから、それじゃないの?」
「私と
親友なら初体験の微妙な変化も気付くのか、それとも女の勘なのか。
「
「そんな事を
物理的には低身長の
「
「そうだけど、親友が先に経験したら、私一人が取り残された気分なの、マッキーは
それは女の勘と言うのか当てられてドッキリする、僕は出来るだけ平静を装って、
「
「いくら親友でも私の想像だけでは訊けないし、訊けたとしても言わないと思う」
「だったら違うでしょ、いつか
「運命の人と巡り合うより先に身体だけでも経験したい、そうだ、こんな事はマッキーにしか頼めない、私とエッチしてよ、
え、僕がサヤカの婚約者とは、いったい誰に聞いたのだろう。
「誰が婚約者って?」
「
三人とは、松下さんと篠田さん、そして清水さんと思う、そうか、最初にサヤカの無事を頼んだ僕との関係を報告したのか。
そして目の前に居る
この地方じゃなく、東京で暮していれば、きっと何処かのモデル・プロダクションにスカウトされただろう。
もしも僕が
「
「うん、私はイケメンが好きだけど、気が弱くて内気で人見知りでしょ、だから恥かしい事を経験者の
「僕が経験者とは?」
「
「サヤカとはキスは中学卒業まで、エッチは高校卒業で進路が決まると決めている」
「そうか、親公認の婚約で清い交際って大変ね、じゃぁマッキーは未だ童貞なんだ」
人見知りを自覚する
「僕だって無理して人に合わせて会話してるし、親友が一人も居ない
「
ハッシーは君付けで、僕は呼び捨てかよ・・・
「
「今日が駄目なら、マッキーはいつなら良いの?」
白い天使と黒い悪魔のどちらに従うべきか、と言うより伏線を張りすぎて今後に回収出来ない不安から、
「
この場は先送りで、将来イケメンと出会うかもしれない
「それ、私とマッキー、誰にも言わない二人の密約なのね」
「勿論、そう理解いただけると有り難い」
夜の公園でカップルのエッチを覗き見して、パトロールの警官に補導から逃走する吊り橋効果から、親友と同じ様にエッチしたい
『変わりやすい女心と秋の空』に期待して、清水さんを家に送り僕も帰宅した。
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