第356話

 ■□■


 甘くみていた。甘く見過ぎていた……。


 知識チートで、プレイヤーたちより遥かに強いはずの運営――。


 それに対抗できる唯一のクランが、クラン・せんぷく――。


 そんなクランの入団試験が容易いものであるはずがなかったのだ……。


 それは、最初からわかっていたつもりだった。


 だけど、心のどこかに油断があったのだろう。


 これだけの人数がいて、それに実力者と呼ばれる人たちが大勢いる。


 それなら、激戦、苦戦はすれども、どんなモンスターが現れても勝負になると思い込んでいた。


 だけど、結果は――、


 勝負にすらならない一方的な虐殺。


 出てきたのは、フェンリルが二十頭と【鑑定】すら通らなかった小柄な少年が一人。


 彼らは私たちの姿を見つけるなり、一斉に【氷魔法】を唱えて、フィールド全体を冷気の渦に飲み込んだ。


 あの攻撃に反応できた者は何人いたんだろう?


 私は……ほぼ即死だった。


 息を吸った瞬間、肺が凍り、喉が凍り、眼球が凍り、全身が凍り、それでも動こうとして全身がバラバラに砕けて――……死んだ。


 戦うというレベルではなかった。


 そして、それは私以外もほとんど同じだったのだと思う。


 直後に、【蘇生薬】が使われ、死んだ全員がすぐに生き返ることになったのだが……。


 継続する吹雪のスリップダメージが残っており、それに耐えられずに、またも大勢があっという間に死んだ。


 私も、その時に二回目の死亡を経験した。


 唯一、救いがあるとすれば、吹雪のおかげで感覚が麻痺し、死亡時の痛みがそれほどでもないということだろうか。


 全然、救いになってないけどね……。


 そして、私が何もできずに吹雪のスリップダメージで死んだ際に、一部のプレイヤーはその状況に対応してみせたらしい。


 吹雪のダメージを減らすための【風魔術】レベル2の【エアボール】を展開して、スリップダメージを減らし、遠距離魔法が得意なモンスターにありがちな接近戦が苦手という弱点を突こうとして、近接組が吶喊――。


 けれど、巨大な狼が接近戦が苦手なはずもなく、接近戦を挑んだプレイヤーは弄ばれるようにして、四肢を食われ、頭を食い千切られて死んだらしい。


 それでも、その時間稼ぎのおかげで、誰かがフィールド上に【ダークルーム】を作り上げ、二度目の【蘇生薬】が使われ――、


 生き返ったプレイヤーたちは慌てふためいて【ダークルーム】に閉じこもった――、


 ――というのが、戦闘開始時の話だ。


 この時点で、痛みに弱いプレイヤーは早々に脱落し、四十人くらいのプレイヤーが迷宮抜けの紐を使って脱出した。


 残ったプレイヤーも、最初はまだやる気を見せていたが、【ダークルーム】から飛び出していっては、すぐに即死する現状にやがて心を折られ、次々と脱落していった。


 あの抹茶柄兄弟ですらも、どうにもならない現状に、「これは試験ではなくて拷問だ。俺たちは拷問を受けに来たわけではない……」と言い残して脱落した。


 そして、今、この【ダークルーム】内に残っているのは、モンスターたちに挑む勇気がなく、さりとて脱出する勇気もない半端者たちが多い。


 もしくは――、


「反省終了」

「また行くのか?」

「今度はもう少し戦えそうな気がするから」

「じゃあ、俺も付き合うか」

「別にいいのに」

「警戒心が強いモフモフ相手には根気強くコミュニケーションを取ることが大事なんだ。回数を重ねることは悪いことじゃない」


 ――懲りずに何度もトライする馬鹿か。


 七度目の蘇生で前回の死亡の反省点を振り返り終えた私は、カリカリと共に八度目の戦闘を仕掛けようと立ち上がる。


 もう大体、フェンリルの動きは掴めてきたんだけど、問題は少年の方なんだよね。


 彼は今まで動いてすらいないし、どうしたものかな……。


 そんなことを考えながら、【ダークルーム】を抜け出そうとしたところで、


「ハァ、ハァ、ハァ……! どうだ、バカヤロー! 今度は死なずに生還したぞ! 見たか、犬っころめ! やっぱりこのジェイス様が最強だ!」

「「…………」」


 ――【ダークルーム】に入ってきた相手とぶつかりそうになる。


 息も絶え絶えに【ダークルーム】に入ってきたのはジェイスだ。


 その後ろを悠々と歩いて、蕎麦屋さんが【ダークルーム】に入ってくる。


 うん。


 ジェイスがボロボロなのに、蕎麦屋さんはほぼノーダメージ。


 一体どうなってるの?


 蕎麦を食べれば、体が頑丈になるとでも言いたいの?


 謎だ。


「つーか、武器がぶっ壊れなきゃ、倒せてたのによ! 悪運の強い犬っころだぜ! おい、誰か武器貸せ! そんなとこで縮こまってるだけじゃ、いつまで経ってもアイツらを倒せねぇだろ! 俺が代わりに倒してやるから、代わりの武器を寄越せ!」

「できるわけねぇじゃん……」

「あ……?」


 ジェイスの言葉に反発するように、【ダークルーム】の隅で膝を抱えていたプレイヤーが呟く。


 そして、それを皮切りにして、何人かのプレイヤーが私たちを責めるようにして、口々に言葉を発する。


「お前らいい加減にしろよ! 点数稼ぎかなんか知らねぇけど、そうやって、やる気のあるポーズするの止めろよ! ダセェんだよ!」

「何が倒してやる、だ! 触れることすらできないのに、どうやって倒すんだよ! 大言壮語もいい加減にしろよ! 勝てっこねぇってなんでわかんねぇんだよ!」

「無理なんだよ! 無理! クラン・せんぷくの連中だって、このレベルのモンスターが出ることは予測してなかっただろ! だから、試験内容が変わるまで、大人しくしてろよ! 目立ちたがりが!」


 クラン・せんぷくのメンバーもこの事態を予測できてなかった……?


 チラリと、【ダークルーム】内にいるタツを見るけど……蛇の表情なので、何を考えてるのかわからない。


 ただ、静かに【ダークルーム】内を静観してる……そんな風に見えた。


「あー、そうかよ! じゃあ、いいわ。拳で行くわ。テメェらはそこでずっとブルブル震えながら文句でも言ってりゃいい! 倒した後で、俺も協力したんだーとか吹聴すんなよ! そんなことしたら、ぶっ飛ばすからな! ……おい、アイドル。お前らも行くんだろ? ちょっと待ってろ。今から俺も――」


 私を呼び止めたジェイスの体が淡く光る。


 おっ、とジェイスが呟く中で、全身黒ずくめの【聖女】と、そのパーティーが立ち上がっていた。


「回復ぐらいしていきなさいよ。無鉄砲にも程があるでしょ」

「なんだよ、? テメェらも来る気か?」

「よ、弱虫……。――って、死んだのが初めてなんだから、ショックぐらい受けるでしょ! ショックも受けずに猪武者みたいに何度も突っ込んでいける方がおかしいのよ! そうね! トライアンドエラーなんて性に合ってないけど、やるしかないんでしょうね! まったくもう!」

「まぁまぁ、aikaちゃん。デスゲームを終わらせるために、みんなで頑張ろうって誓ったじゃん。文句じゃなくて、態度で示そうよ」

「わかったわよ! やってやるわよ!」


 ここまで戦闘に慎重な姿勢だった【黒姫】aikaのパーティーがようやく重い腰を上げる。


 この流れで、何人かのプレイヤーも「それじゃ、俺も……」とばかりに重い腰を上げ始める。


 中には……。


「キェェェーーー! キヒョ! キヒョ!」

「あー、サイコパス美様も参加するみたいです……」


 不安な味方も増えたみたいだけど……。


 まぁ、味方が増える分だけ、私も粘れると前向きに考えよう。


 その後、参加人数が増え、結局五十人近くの大所帯で【ダークルーム】を出る。


 だけど、それが地獄の始まりだとは、その時の私たちは誰も考えていなかったのであった。


 ■□■


「アイツら、なめてやがる……」


 【ダークルーム】を出た私たちを迎え撃ちに来たのは、五頭のフェンリル。


 そう、二十頭の内のたった五頭。


 少年に至っては、遠くに氷でできた椅子を作って座り込んでおり、そこから動く気配がない。


 フィールドは既に雪に覆われており、まるで雪原の支配者といった風情だ。


 ならば、私たちは何だろう? 狩られる獲物ということだろうか?


「俺たち相手には五頭で十分ってことかよ!」

「キェ! キェェェ! キヒィィィ!」

「あ、サイコパス美様!?」


 その五頭の内の四頭をサイコパス美が挑発して、駆け出していく。


 挑発された四頭はサイコパス美に釣られて、こっちには一頭しか向かってこない。


 それでも、一頭だけでも信じられないくらい強いから、油断はできないんだけど……。


 観察――。


 タッタッタッ、と象のような大きさの狼が走ってくるけど、これはまだトップスピードじゃない。


 最初の挙動を……サインを見逃してはならない。


 目の動き、口の動き、毛並みの皺、走るリズム……なんとなくだけど、その辺に予兆が現れる気がする。


 これは、【適応】のおかげだろうか。


 相手の動きの初動が読めるようになってきた。


 それと同時に死ぬのにも慣れてきたけど……。


 あっ。


「――来る!」


 フェンリルの動き出しよりも半拍早い動きで、私はフェンリルの突撃を回避する。


 多分、ステータスでは私の方が圧倒的に劣っているはず……。


 それでも、フェンリルの突撃を避けられたのは、何度も戦って、死んで、フェンリルの動きに【適応】したということだろう。


「ぐぁっ! 痛ぇぇぇぇっ!」

「脇腹が! 俺の肋骨が!」

「回復! 回復くれぇぇぇっ!」


 私が攻撃を避けたせいで、私の後ろに隠れるように潜んでいたプレイヤーが被害を受けたみたいだけど……。


 今は、それよりも集中――。


 突撃後のモーションで静止するフェンリルの背後から、細剣で鋭く突く。


 けれど、フェンリルは回避系のスキルを使ったのか、横に瞬間移動して私の攻撃は空振る。


 まだまだだ。


 攻撃はまだ【適応】できていない。


 もっと経験を積んで、攻撃を【適応】させていかないと……。


「はっ! 上出来だ! アイドル! 【縮地】後の硬直――狙わせてもらうぜっ!」

「モフモフに打撃を加えるのは心苦しいが……これも必要なこと。許されよ」


 そして、そんな私の攻撃をフェンリルが避けることを予想していたプレイヤーが二人。


 一人は勝利への執念から勝ちの道筋を捉え、もう一人はユニークスキルで予測された未来を利用して、数秒間だけ動きを止めたフェンリルに襲いかかる。


 ジェイスの拳が、カリカリの斧二本が、フェンリルの体を捉え――、


 ガンッ、ギギンッ!


「あ……?」

「見た目以上に硬い……!」


 ――だが、有効なダメージが与えられない。


 多分、二人の攻撃はフェンリルの物防を抜けなかったのだろう。


 とてもではないが、動物の毛皮を殴った音とは思えない音が響く。


「クソが! 武器なしじゃ、通じねぇ!」

「そんなことより、傷を回復してくれよぉぉぉ! このままじゃ、痛くて戦えねぇよぉぉぉ!」

「黙れ、三下! 俺たちがコイツのヘイトを取れてねぇから、ヒーラーが回復できねぇんだよ! ヘイトを取ってねぇ状態で、回復したらヒーラーに真っ先にヘイトが向くじゃねぇか! いきなり、回復リソース潰すつもりか!」


 ガンガンガンガン!


 苛立ちをぶつけるようにして、ジェイスが拳をフェンリルに叩き付ける。


 それだけやられれば、フェンリルもジェイスを無視できなかったのだろう。急旋回してジェイスに噛みつこうとする。


「【挑発】! 間抜けな犬っころめ、このアラタが相手だ! 掛かってこい!」

「お……」


 だが、攻撃がジェイスに向かうよりも早く、ヘイトを【黒姫】パーティーのタンカーが引き受けたようだ。


 まるで自分の尻尾を追いかける犬のようにその場で回転して、アラタというタンカーにフェンリルが狙いを定める。


「やるじゃねぇか、弱虫聖女パーティー!」

「私たちだって、ここまで遊んでいたわけじゃない……! リンム・ランム仕込みのゲリラ戦法見せてあげるわよ! ――荒神くん!」

「……【忍法・土遁】」


 駆け出そうとしたフェンリルの足下がいきなり消え失せ、フェンリルはそのまま穴にはまって動きを止める。


 これは、チャンス……?


 そのチャンスにいち早く動いたのは、二体の白豹だ。


 あれ?


 二体がいきなり三体になった……?


 突然の出来事に、フェンリルも思わず反撃を忘れて、目の前の出来事に硬直する。


「俺のユニークスキル【刹那の幻】で幻惑してる間に、全員で攻撃してくれ! aika、回復のタイミングを見逃すなよ!」

「わかってる!」

「ワビスケ! ステマル! 噛みついテ! フェンリルの動きを制限するネ!」

「「グォン!」」


 えぇ? これが、聖女パーティーの戦い方……?


 なんというか、正々堂々とはかけ離れた、搦め手のオンパレードなんだけど?


 でも、何も出来ずにやられてしまうプレイヤーよりは、確実に通じている。


 そして、優位に立った瞬間に、今まで動けなかったプレイヤーたちが、我先にと武器を構えてフェンリルに襲いかかる!


「【エリアヒール】!」


 そして、ヘイトがアタッカーに向くのを見越して、すかさず【黒姫】の範囲回復が差し込まれた。


 これはまさに、絶妙なタイミングという他ない。


 そして、タコ殴りにされるフェンリル。


 だけど、大方の予想通り、大したダメージは与えられていないようだ。


 硬質な音がガンガンギンギンと響き渡る。


「効いてねぇぞ!」

「誰か、ダメージディーラーになれるようなユニークスキル持ちはいねぇのかよ!?」

「そういうのは抹茶柄兄弟とかだろ!」

「もう脱落しちまって、いねぇし!」


 一方的に攻撃を与えられたのは、せいぜい三十秒ほど。


 次の瞬間には、なにもない空間をフェンリルが足で蹴って、穴から抜け出す。


「【空歩】か!」

「反撃来るぞ! 備えろ!」

「備えろっつったって!?」


 空を駆けるフェンリルの周囲に薄く光る魔法陣が展開されるのを見て、私は次に【氷魔法】が飛んでくることを理解する。


 周囲一帯を攻撃するのにはベストな選択。


 そして、その攻撃範囲は広く、フェンリルを攻撃するために集まっていた私たちには逃げ出す時間がない!


「【通心】! オマエの弱点は目アルか!」

「バ、バフッ!」


 だけど、その【氷魔法】の詠唱が一瞬にして途切れる。


 何? モンスターの行動を阻害するようなスキル持ちでもいるの……?


 稼いでもらった時間を活用し、【氷魔法】の射程外へと逃げ出すために全力で距離を取る。


 そして、次の瞬間には地面に落ちるように着地するフェンリルを中心にして、氷の嵐がその場に展開されていた。


 この魔法……初回ダメージが最も酷いんだけど、そのダメージが終わった後もフィールドに吹雪という気候環境を作り出して、スリップダメージを与え続ける凶悪な魔法だ。


 一応、その吹雪に対抗する手段は確立されてるけど……。


 そんなことを思っていたら、緑色の光が私の全身を包む。


「魔法も大して効かないだろうし、【エアボール】用にMPを温存しといて良かったよ。しかし、人数分はキツイねー。さぁ、ミクちゃん特製の【エアボール】をかけてもらった人から、フェンリルに挑みに行って頂戴!」


 空気の層が私の体を包んでいるのを感じる。


 これなら、吹雪のスリップダメージも減るし、何もできずにやられることもなくなるはず……。


 よし、行こう!


「あー。あと、先程のフェンリルの弱点はみたいですので、皆さん、目以外の部分を狙うようにお願いします」


 天王洲アイルがそんなことを言ってるけど、先程、フェンリルは目が弱点だと聞かれて、応えていなかっただろうか?


 なのに、目が弱点じゃないなんて……。


 なにか、そういうでも持ってるんだろうか?


「ケッ、正攻法じゃダメージを与えられそうにもねぇからな! どのみち弱点部位を探して攻撃するしかねぇな!」


 ジェイスの言う通り、弱点部位を攻撃できれば物防を無視して、クリティカルダメージが入る。


 現状で最低保証の微ダメージしか入っていないことを考えると手当たり次第に攻撃して、弱点部位を探し出すしか勝ち目はないだろう。


「お前ら、正気かよ! 手当たり次第に攻撃するって……あの吹雪の中だぞ!? 全身を切り刻まれる痛みに耐えながら、いつ終わるかもわからない作業を続けるだなんて……無茶も良いところだ!」

「うるせぇ! 無茶でもなんでもやるしかねぇんだよ! とにかく、今回はチャンスだ! 今までは触れもしなかった相手に肉薄できてる! 微ダメを重ねてもいいし、弱点部位を探ってもいい! とにかく、一体だけでも倒せれば、状況は俺たちに少しだけ優位に傾く! 俺たちは何度でも復活できるが、あの犬っころはそうじゃねぇ! 一体倒せば、確実に相手の戦力は弱まる! だか、ら――」


 ジェイスの表情が凍りつく。


 彼の目が捉えたのは、私の背後。


 私は彼の眼球の反射を通して、私の背後にのフェンリルがいることを知る。


 サイコパス美がやられた?


 違う。


 多分、コイツは残りの十五頭の内の一頭。


 少年がしびれを切らして送り込んだ、新たな刺客。


 その前脚が私を殴りつけるよりも早く、私は前方に体を投げ出すようにして回避する。


 うん、【適応】できてる――。


「アイドル! クソ、最悪だ……!」

「二体目は私が引き受ける。みんなは吹雪の中の一体目をお願い」

「くそっ、アイツらの攻撃をまともに避けられるのは、お前だけだっていうのに……。回避盾がイレギュラーの対応に取られるのかよ……! 畜生、こうなりゃ、ヤケクソだ! 最悪弱点部位だけでも探し出せ! 全滅しても構わねぇ! とにかく、次に繋げ!」


 その場にいたプレイヤーたちにとって、眼の前にいるフェンリルに殺されるか、吹雪に身を切り刻まれながらフェンリルに殺されるか……。


 そういう二択だったのだと思う。


 幾人かは、吹雪に身を切り刻まれるくらいなら、と私に加勢して二体目のフェンリルとも戦ったけど……。


 結局、フェンリルの動きについていけずに、バタバタと倒れていく。


 最終的には、粘った私といくら攻撃されても死なないユニークスキルを使ったらしいジェイスが残ったんだけど、健闘虚しく敗北。


 私たちは一体も倒せずに、その日最後の戦闘トライを終了したのであった――。


 ■□■


 クラン・せんぷく入団試験人数推移


 【一日目結果】


 ・168名 → 82名(86名脱落)

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