第3話

欠け落ちた記憶のことを一旦忘れるために夜通し魔物を狩り続けた俺の位階はついに250となっていた

飽きることも無くひたすら魔物を狩れたのも人間だった頃ゲームの長時間周回をしてたことがあったがそれがこんな形で役に経つとは思いもしなかった

今の姿は6枚の羽を持つ妖精のようなもの

そして謎だった権能についても分かってきた

俺の持つ権能は一つだけどんな願いでも叶える力というものだった

魔物化してから一日経ちこれ以上位階をあげるのもきついかもしれないここで権能を使うべきなのか…

そう思ったが俺が叶えたい願いとはなんだろうか

もう一度人間として生まれ変わる?

欠け落ちている記憶を取り戻す?

いくつかの案が思い浮かぶがどれも何か違うような気がしていた

そんな中思い出す

昨日みた女学生、あれは俺が死ぬ前に通っていた学校の制服と同じだった

きっと彼女は俺となんらかの関係があったはず

ならば

俺は死ぬ少し前へとタイムスリップのようなものをして全てを知ろうと

そう思った瞬間権能が発動したのか視界が歪む

意識が深い谷底へと落ちていくような感覚

瞳を閉じる

俺は必ず欠けた何かを取り戻すと誓いながら

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る