幼馴染と一つになる

「うん、特に大きな問題はないけど、歩ける?」

「ちょっとキツいです……」


 夏が過ぎ、段々寒くなってきたある日、学校で足を軽く打ってしまった。保健室の先生に診てもらったところ大きな問題はないが、それでも痛いものは痛い。


「このちゃん大丈夫か?」

「親御さんに迎えに来てもらう?」

「このちゃんの両親は結婚記念日だからって有給取って一泊二日の旅行行ってたよな? 確か 」

「うん、ひなちゃんの両親もまだ仕事中だよね」

「じゃあ私が背負って帰るか!」

「え、園部さん、それ大丈夫なの?」

「あ、ひなちゃんとっても力持ちだから、大丈夫ですよ」

「そう? ならいいけど……気を付けて帰ってね」

「わかりました。先生ありがとうございました」

「はい、また何かあったら来てね」




「一応聞いておくけど、流石に私も昔よりは重くなってるだろうけどひなちゃん大丈夫……?」

「おう! このちゃんはまだまだ軽いから大丈夫だぞ!」


 そんな話をしていたら、前も膝を怪我したときに助けてもらったことを思い出す。あのときは、怪我した場所を「こんなの舐めとけば大丈夫だぞ!」とか言われて、怪我した場所を舐められた。そしてそのまま今日みたいにおんぶで家まで運んでくれたっけ。


「……ひなちゃんの背中、とても頼もしくて、あったかい」

「……そか、ありがとな」

「今日一人じゃ寂しいだろうし、泊りに行くね。あ、晩御飯うちで食べる? 確か今日はハンバーグだったはず」

「やった! ありがとう。あ、ご飯食べた後は私の家でゲームしようぜ! 新作のレースゲーム買ったんだ!」

「うん、わかった。今回は負けないよ」




「ごちそうさまでした」

「ごちそうさま! このちゃんのお母さん、ありがとう!」

「お粗末様でした。この後は陽凪ちゃんの家でゲームするんだっけ?」

「うん、そのまま泊まっていくけど、大丈夫?」

「隣だし、もちろん大丈夫よ。何かあったら呼んでね」

「わかった、じゃあ行ってくるね。お母さん」




「あぁ~、また負けちゃった~」

「やったー! 三連勝!」


 ゲームは私よりはひなちゃんの方が上手いので、三連勝されちゃった。とはいえ私も全然勝てないわけではないので、ひなちゃんとするゲームは面白い。ゲーム中体を傾けたりするひなちゃんを見るのは面白いしね。


「もう結構夜遅いし、そろそろ寝間着に着替えてベッドに行こうか」

「えーもっと遊びたい……けど、このちゃんが言うなら仕方ないか」




「それじゃあ部屋の電気、豆電にするね」

「りょーかい」


 寝る時は私もひなちゃんも豆電派だ。ひなちゃんの隣に入って少しした後、ひなちゃんが抱きついてきた。


「このちゃん……今日、泊りに来てくれてありがとな」

「しょっちゅう泊まってるじゃん。今更でしょ?」

「でも……ひなちゃんから泊りに来てくれるって言ってくれた時、嬉しかった」


 にへらと笑って、お布団の中でひなちゃんが抱きついてくる。隣にいるひなちゃんにそう言われて、嬉しくて、彼女が愛おしくなる。


「ねぇひなちゃん……キスしていい?」

「い、いいぞ……でも優しくしてな……」

「それはちょっと、できるかわかんない」

「ひ、ひぇぇ」


 ひなちゃんの頬に手を優しく当て、彼女にキスをする、普段は元気な彼女だけど、キスするときは目を瞑ってしおらしくなる。そんな彼女はとても可愛い。


「ふぅ、んんっ」


 舌を優しく絡ませ、互いに互いを求めあう。どんどん興奮してきた。キスを止めて、彼女に一つ質問してみる。


「ねぇ、もっと先の事、ひなちゃんにしていい……?」

「え、えぇ……このちゃんならいいけど、ちょっと怖いぞ……」

「大丈夫、ちゃんと優しくする。約束するから」

「わかった……」


 時間のある時に、こっそり調べた、女の子同士でする方法。それを活かして、ひなちゃんにいっぱい気持ちよくなってもらうために、今日勇気を出して行動に移した。


「じゃあ、寝間着、脱がすね」


 ひなちゃんと少し離れて、寝間着のボタンを一つ一つ外していく。途中、下着越しに胸のあたりを摩ったら、「んっ」とひなちゃんが声を出した。


「嫌になったら、ちゃんと教えてね。いっぱい気持ちよくなってほしいから」


 そう言って、今度は下半身の寝間着をスッと下ろしていく。可愛いリボン付きの下着が目に入り、足を摩るとまたひなちゃんが声を出す。

 一緒にお風呂に入ったりもするので、下着を見るのも肌に直で触るのもはじめてではないが、その時とは違い、とても興奮するし、私に触られて感じている彼女が愛おしくなる。


「布団、捲っていい?」

「いいよ」

「寒くないの? 大丈夫?」

「大丈夫、このちゃんが、とってもあったかいから」

「……ブラ、脱がせていい?」

「いいよ」


 横向きに寝転がったひなちゃんの背中に手を回しブラのホックを外す。ひなちゃんの控えめながらもしっかりとある胸が主張してくる。じーっと少し眺めた後、私の左手と舌で、彼女の胸を優しく弄る。


「んっ……このちゃんのえっち」

「お風呂一緒に入るときに、いつも胸揉んでくるのは誰だっけ」

「それと今は関係ないでしょ……あっ」


 私で感じてくれて、どんどん気持ちよくなってきた彼女は、普段とは全然違う可愛らしい声を出した。


「ぅ……っ……ゃ……」


 それから声を出さないように必死に我慢しているひなちゃんの耳に、優しく囁く。


「今日お父さんもお母さんもいないから、声我慢しなくていいよ」

「でっ、でも、このちゃんの家の人に聞こえちゃうかも……あっ」

「だいじょうぶだよ、そんなこと気にしなくても」


 そう言って、右手で彼女の下着の上から優しく撫でる。下着越しでも、凄く濡れてるのがわかる。


「あっ……だ、だめっ、むりっ、きもちっ」


 ひなちゃんが両手を私の後頭部に回して、ギュッと抱きしめてくる。私の耳に彼女の吐息が当たって、ひなちゃんが愛おしくてたまらなくなる。もう我慢なんて、できなさそうだ。


「ひなちゃん、下着、脱がすね……」

「んっ……いいけど、ほんとうにやさしくして? おねがい」

「うん、約束する」


 そう言って彼女から最後の一枚をゆっくり下ろし、ついでに自分の服も全部脱ぎ捨てる。


「じゃあ、さわるね」


 ひなちゃんを少し持ち上げて、タオルを一枚敷き、彼女の太ももから、ゆっくりとそこに近付くように撫でる。彼女のそこは、もうぐしょぐしょだ。彼女の唇に、キスをして、舌を絡め合わせる。そしてそのまま、二人で溶けあって、一つになっていくような感じがした。




「もう! 首とか腕とか! いっぱいキスマついてるじゃん!」

「ごめん……我慢できなくなって、つい」

「……、……でも、ちゃんと約束守って、私の事を優しく、気持ちよくしてくれたのは、嬉しかった」

「……ありがとう」




――翌朝。

「おーおはようバカップルコンビー……って陽凪、やたら厚着だけど、どうしたんだー?」

「ほら、最近寒くなってきたじゃん?」

「そうそう、ひなちゃん寒がりなの」

「いや、今日って確か昨日一昨日より気温高かったはずだけど……暑くないのか?」


 なんて事があったのは、また別の話。

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