私の恋人

ポッピングシャワー

第1話 出会い

私は、今の彼と出会う前まで、今すぐ消えてなくなりたい、と毎日思っていました。


中学生なのに、他の子よりも大きく膨らみ成長してしまった胸。

そのせいなのか、誰かと付き合っても、結局は身体目当てだったり、性格の悪い男の人━━━いわゆるダメ男━━━などに引っかかってしまったり。

女子には男好きと噂され、男子にはすぐに身体を触らせてくれると噂される。

引っ越してきたばかりで土地勘もなく、方言も違い、そもそも県の常識が違うため、みんなと同じ認識を持つのに多大な時間を必要とする。


私を必要としてくれる人なんて、この世に居ないんじゃないか。

そう、何度思ったことか。

それでも誰かに必要とされたくて、頑張って友達を作ろうとしたり、恋人を作ろうとしたりして頑張りました。


その結果、だいぶ関係を保てる友達を作ることができてきました。


ですが、作った恋人は、ことごとくダメ男ばかりでした。友達も恋人もといった欲張りがいけなかったのでしょうか、、、

考えていると私は重大なことに気付くのです。


『人を好きになる』ということがわからないのではないか。

おそらくそのときの私は、恋に恋をしていただけだったと思います。

誰かを好きになること自体が楽しいのではなく、恋愛をすることだけの憧れ。

人の心は、難しいですね。


『私に恋愛はできるのだろうか』


毎日そんなことを考えていました。


そして、高校2年生の春


彼と初めて会ったのは、ダンス教室でした。


高校生になってダンス教室を探し、今の場所で習い始めました。


そのときの私から見た彼の第一印象は

『無愛想』でした。

男子といる時は割と笑顔が多いのに、女子が相手だと全然笑いません。でも、彼は踊るとき、すごく楽しそうな顔をします。パフォーマンス中は一切キツそうな顔を見せません。ダンスが好きなんだろうなぁ、、、と、見てるこっちが心から感じるほどでした。


このときから私は彼のことを尊敬しています。

ですが、その時の私は、別に彼のことを好きになったわけではありませんでした。

ダンサーとして、ただ純粋に、とても尊敬していたんです。

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