第2話

「こき使える幼馴染が欲しい!」


全てはこの一言から始まった。

僕、早坂晴希はある日隣の席の女子、水野あかりから言われた。


僕は普段あまり人と喋るタイプじゃない、いわゆる地味男だ。その僕がクラス一のモテ女に話しかけられるなんて思ってもなかった。

しかもかなりの内容のことを。


別に僕が彼女のことが嫌いなわけではない。(好きなわけでもないが…)

でも僕が彼女と喋ることで他の男子にシメられるのが怖かったのだ。


実際に、その時の周囲の目は、もうなんと言い表わせばいいかわからないほどひどいものだった。


そんなこんなでパニック状態でつい…、


「よ…、良ければ僕が幼馴染になってあげますよ」


なんて馬鹿げたことを言ってしまったのだ。


彼女の反応が怖くてうつむいていた。

ああ、神様、今までありがとう…。人生楽しかった…。

って本気で思ってた。


でも彼女の反応は想像していたものと全く違った。


「いいね、それ!! じゃあ早坂くんが今日から私の幼馴染ね!!」


とまあ、こんな感じでモブ男の僕がクラス1の超美少女の幼馴染役になった。

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