クラス一の超美少女の幼馴染と化した件について
白城香恋
はじまり
第1話
「早坂くん、宿題見せて!!」
「あの日」から1日、水野さんが朝一で僕の席に飛び込んできた。
「あってるかわかんないですけど…」
「うん、大丈夫、答え書いてあれば大丈夫!!」
…さいですか。
もうすぐ受験だというのに宿題すらやってきていないなんて…。
一応彼女と僕は同じ志望校らしいが、こんなんで受かるのだろうか。
最も、自分も他の人のこと言えないが…。
彼女は急いで答えを書き写す。
早く友達のところに戻りたいのか、宿題を写すその目は怖いくらいに燃えていた。
あの〜、目が怖いんですが。
「ありがと!」
さっきの目とはうって変わっていつもの、多くの
そう言うとパタパタと友達のところに行く。
「宿題やってくんの忘れたぁ〜!死んだ…!」
友達の一人が言う。
宿題忘れて死ぬ人初めて見たんですが。
「「え〜、どーしよっかなー!」 」
…みんな冷たすぎん?
「あかり…がやってきたわけないか。」
「いや、今日という今日はやってきたのです!」
「嘘でしょ!? 今日は雹が降るな…」
…そんなに宿題やってなかったんだ…。
「ほら、ほら、ほら! 見て見て見てぇー!」
それ、僕の写しましたよね…?
なんでそんなに堂々と自分の利益みたいに…。
「うん、いいよ!」
ええええ!?!?おいおい…。
クラス1の人気者&超美少女のこき使える幼馴染になれたのは僕ではない人にとっては光栄なはずなのに…。
僕が求めているのはこういうものじゃない。
もっと地味で、それでいてちょこんとしていてかわいい子とお付き合いしたい…。
ああ、これからの気が重い…。
まあしかたない。自業自得だ。
断る理由もなかったし、パニック状態だったとはいえ、僕から『幼馴染になります』なんて言ったのだから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます