第233話・まつり事
朝食を食べて一泊二日のプチ新婚旅行を終えて、
「助けてくださいー! クー子様!」
かえってそうそうこの光景である、クー子は顔がチベスナになってしまった。
「何してるんですか?
普段は天道を歩いている日本の最高神が、ここで油を売っているのだ。しかも、である。見た限りみゃーこにダル絡みしている。
クー子からしたら都合がいい部分も大いにあって、
「嫁にもらおうかなって……」
クー子に、チベスナ顔で見つめられた
「本当は、クー子ちゃんに
任期は十八年八期。神々、八が大好きである。
この任期十八年というのが、
八という数字は末広がりだったり、無限の意味を持たされたりと、とにかく縁起が良い。よって、八が組み込まれるしきたりは非常に多いのだ。そして九は苦となって縁起が悪いため、しきたりにあまり登場しない数字である。
前回の任命から百四十四年が経過し、再び任命の時期である。どうせ任命されるのは
「分かりました! 出席しますね!」
尚、開催日は明日である。会議といっても、議決がスムーズであり、時間は取られない。よって、ふらっと立ち寄れてしまうのだ。
そりゃ、数百年なら慎重な会議も必要だろうが、億年単位で善政を敷いた大臣がいたらもう会議する方がバカバカしいのである。
「うん! 次回はね
「え!? そしたら、
その形式だと、全ての神が祭りに参加することになる。
そして、それは神代のやり方と言葉で行われる。
「うん! 出るよ!」
農業が大革命してしまうような祭りである。
麦もトウモロコシも稲も、収量倍率が高い作物はこれの影響を受けて変化したものだ。だから、ミッシングリンクが見つからないのだ。
「それは……今度は何が生まれるんでしょうか……」
それは田楽の起源。起源は
重要なのは、美しいか否か。そして、誇れるか否かである。誇るための起源を主張したいのであれば、誇れば良い。全人類に少しづつ伝わった、全ての神話の源流が起源である。神には国も地域もなく、故に差別や区別も太古には存在し得なかったのだ。
「想像できないなぁ……」
それは
「あ、ごめんなさい。それと、こっちからも要件があるのですがいいですか?」
クー子は、僅かに恐縮しながら
「もちろん! なんでもどうぞ!」
「クルムのことなんですけど……
クー子はそう言いながら、
それだけで
「よろしく……お願いします!」
「うん! でもその前に……、もっと気軽に接して! 家族だよ! いろんな方面から、家族だよ! 家系図にも書いてあるんだから!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます