第216話・入学式
やがて、
入学の式典に関しては、とても短い。だが、親神の参加は許可されている。
かの
広い講堂にコマや子達は集められ、そこで自由に交流して良いとされていた。それが式典の一時間目である。
「
石売の言うとおりであった。
もちろん、七光りの部分はある。親の賢さや人格は、言葉を通して子供に遺伝するのだ。だから、育ての親の影響は強く受けているのである。
「ん! 久しぶり! ……です!」
言葉を切りそうになったが、
「ほな、少し失礼しますよって。えー、この方は
周囲に集まった、
「ん……はい!」
そう、
まだ、道の踏破は済んでいないがため、傷は浮かんでしまう。だが、その
結果として、
「
二番手として最初に名乗りを上げたのは、
学校に一人は欲しいような神族である。喧嘩など億に一つほどしかないが、そんな時は彼女の出番。放っておけば仲裁してくれる。
生徒の頃から、自分の道に目覚め始めて、そんな環境で楽しい勉強を続けると道徳の授業など必要ないのだ。それぞれが、それぞれの道徳を交換し合う。よって道を爆速で進む環境である。道徳が一番英才教育なのである。
「
そんな折、クー子のすぐそばにも神の子である
「となりますれば、横におわしますは、かの
「えっと……」
クー子が説明しようとしたところに、一人の
「つーくん! 先走っちゃダメ!
特徴を上げるとしたら、指先つま先に至るまで意識が張り巡らされた美しい所作であろう。また、とても爛漫な性格をしていた。
「申し遅れました。私、
知り合いの影響を感じる性格であると思っていたら、そう
「気にしないで! ところで、とっても親しそうだけど……?」
クー子は気になり訊ねてみると、途端に
「私、つーくんの許嫁なんです!」
と……。神々の中には極端に婚約が早い者も居る。理由は様々だが、婚約しておいたほうが活躍したり成長する神がそうなる。
「仲いいんだ!」
「はい!」
「
「でも、いい旦那さんになってくれると思うなぁ!」
愛情で、それはもうガッチリと。
「……。しかし、早とちりしてしまいました。従一位になられたのですね! 高い目標ができ、心が躍ります!」
「あはは……、さすがの武人でございますね」
みゃーこは苦笑いを浮かべていった。
「ありがとうございます!」
みゃーこは断じて褒めていないのである。
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