第168話・ラストチャプター
「
「もう帰ってきてくれたの!? おかえり!」
でも、これでも
神である、やはり淋しがりと言っても気がすこぶる長い。一日二日帰らなかろうが気にしないのである。なにせ、一瞬と思ってしまうから。
ゆえに、今回
「だって、
その呪いは、
「うーん、そうだね。呪いはもうやめる! 夫婦喧嘩しにいく!」
「ママ……」
この幼いのが
「カー君、大丈夫! これからね、思いっきり喧嘩しちゃうけど、それで仲直りするの! ごめんね、カー君怖いよね」
ゆえに、愛らしさを失わぬように、幼さを自らに課し続けてきたのである。
「大丈夫……」
でも、それももう終わる気配を感じ始めていた。
「そっかぁ……。でも、本当に苦労いっぱいさせてごめんね! ギー君がカー君を悪く言うなら、ママが懲らしめるから!」
こうなった女性というのは天下無双だ。母は強し、更には創世の神の片割れが覚悟を決めたのである。
「
それは、とても望ましいことだった。
「うん! でも怖いから、テルちゃんも一緒に来てくれる?」
「当たり前じゃん! 私だって、
それは、神話の最後の1ページにして、ただの家族の物語である。
「そっか! じゃあ、三人で行こう! あ、スー君も根の国に来るのかな?」
八百万の神の中で最も根の国を訪れる頻度が高いのが
「どっちにしろ
だが、
「それもそうだね!」
と、
「うん!」
今こそ、根の国をただの死者たちが来世を待つための国にするのである。そうなれば、それ以上新たな戒めは必要ない。神話を書き足す必要はもうないのである。
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