第131話・鱗のある不死鳥
放送は後半へと差し掛かり、
「こんこんにちはー! 後半戦のお相手、
どうやら、そういう設定にしたようである。
ほぼほぼ、それで正しい。神とコマは実質的に親子である。ただ、
チベ★スナ:もふもふ要素はあるのか!?
ポリゴン:お前らw 美少女と見るとすぐにもふもふを求めるのなんなんw
クー子の放送に出演する女神たちは、獣の化身を持つことが多い。
「あーえっと……クー子、陽。ちょっとだけ離れてくださいね、うまくできるかなぁ……」
こちらも鳥の化身だった。ただ、
そして顔には龍のような鱗が浮かび上がった。
「あれ? 熱くねぇ……」
朱はこの化身をまだ完全に使いこなせていない。潜在能力で言えば化身として最強と謳われる一つ。
「あ、うまくいった! 再生の炎で具現化できた!」
彼女の炎は二つの特性を持つ。破壊と再生。どちらで具現化するかを、確実に選べるようになるだけで力は
破壊と再生の両方を保持した炎を纏うことができれば、朱は最強のいただきに手をかけるのだ。
「
クー子は思わずそれを褒めたのである。
体のいたるところに宝石のような輝きを持つその化身。その美しさから特級に分類されるものだ。
だが、かつては醜い龍だった。ヤマタノオロチやヒュドラ。全て彼女の伝承である。そう、素戔嗚によって拾われて、数多の道と発覚した後に
彼女の伝承は本当に多い。カリブ海に伝わるアイダ・ウェドですら彼女の伝承であり、修業と贖罪中の姿だ。
「まだまだなんですけどね! いつかちゃんと使いこなしますよ!」
チベ★スナ:メラメラともふもふとテカテカ……属性過多や!
オジロスナイパー:グッドデザインの暴力!
マジコイキツネスキー大佐:羽毛ある蛇、太陽の化身。其は……アステカの太陽。ケツァルコアトルである! あたり?
ミカちゃん★:おぉ! 壮観だね!
そぉい!:どんなモデルだよ!? どんな技術だよ! 炎の表現がオーパーツだろ!
モデラーたちを悩ませる炎の表現が、あまりにリアルになっている。本物の炎のように揺らめくのだ。
「大正解です! ご利益プレゼント! 人身御供なんて怖いことやってたから、やめさせました!」
これにて、マジコイキツネスキーという視聴者はまたご利益を得た。具体的には、怪我の治りが早くなる加護である。
「
またしても神の実情が人間に流出した
「オォウ……モウ……」
陽にはそれを止める術はない。
マジコイキツネスキー大佐:よっしゃ、ご利益ゲット! てかさ、神話って面白いわw それを、日本神話を軸にまとめてるクー子ちゃんってすげぇなって思う
コサック農家:俺も、神話考察勢になろうかな……。なんかキツネスキーが楽しそうで羨ましい
ミカちゃん★:いいじゃないか! どんどんおやりよ! 真理の種が散らばってるからさ!
比較的近年……といっても、20世紀の宗教学者が人の世に残した真理の最後から二番目の粒である。
人類は再発見しなければならない、最後の一粒を……。
「日本神話はですね、元々神様だらけなんです! だから、他の神話の神様も受け入れられちゃうんですよ!」
朱は日本神話の柔軟性を語りつつ、真実ではないという方向に持っていった。
元々
「いや、それに関しては同意なんだけど……」
「アケビチャン……」
上位の神に、ヒヤヒヤさせられるのはもはや宿命と化したクー子であった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます