第124話・世喰外巣
「では、クー子さん。場所を移して始めましょう。これを……」
特にひどいのが、
生活に使う
「
クー子に差し出されたその石は、クー子自身が発案した術式を起源とした物。都合のいい、何もない世界を内包している。
「ご用意いたしましたよ。必要かと思いましてね」
反転させた
「行ってきても大丈夫?」
クー子は訊ねる。
「ねぇ、私が
答えたのは
そもそも
「
微妙に嫌そうな
「嫌われちゃいましたね。
「ひーん!」
「クルム、貴方は全なる道です!
みゃーこが説得を試みた。
別に二人で遊んでいてもいいと、彼女は思っていた。だが、
「わかった……」
少し我慢する気持ちで、
とはいえ、相手は
だが、それは
「
クー子はそう言って、
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「さて、流石ですよクー子さん。
「そうなんですか!?」
天才肌でポンコツ。そんなクー子は、自分がどんな風に術を改造したのか、理論的な部分が全くわかっていない。
「そうなんですかって……。いや、そうじゃないんですか!? それで次は
「あー……。
錬金術の大いなる業、
本質は、知識の征服。言ってしまえば、術式を弄りまわして分析し、望む形を得る手順である。クー子はそうなのだと思っている。
「ちなみに、
「調和を諦め、己の内を黒く染め上げる。それが、
「それだと、
「
クー子は術式に込められた言葉を漠然と分析していた。それを、
話しながら、クー子自身、啓蒙を受けているような気分だったのだ。
「なるほど、やってみます!
本来稲荷の術式。だが、
無数の白い触手が伸び、周囲に無差別に命の息吹を供給する。奪う混沌の神ではなく、それは与える稲荷のそのままであった。
だが、
「これは……つ、疲れます……。まるで、全てが……勝手に……流れ出るような……。姿という……
全ての神は形を持つ。自らと世界の間に輪郭を描く事によって、自身の力を保つためだ。だが
「そこが要改良なんですよね……」
クー子は使った時の疲れを思い出して苦笑いをしたのであった。
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