第61話・天沼矛
そして、クー子の後ろには、
「よ!
素戔嗚は宇迦之御魂と親しい間柄である。具体的には……。
「久しいね、
父と娘である。アルティメット高齢父娘である。尚、介護の必要はない。
「いろいろあってな……クー子は従三位まで落とすことになった。だが、コイツが悪いんじゃないぞ! むしろ、コイツは清々しい奴だ!」
功績を稼いで、神階が上がる。すると、行使できる権力が増える事になる。だが、クー子の場合は印税のようなルートで功績が常に稼がれ続けているのだ。
従三位まで落ちてしまうと、さすがに奏上をする時に一手間が必要になる。正二位以上の神に一度提案をしなくてはいけない。だが、クー子には
「なるほど、秘め事かい?」
正一位の神のほとんどはそれを知っていた。
「まぁ、そんなところだ! で、このクー子も関わったからしっかり教えておこうと思う。そこの、ちびっこにも。で、
「あたしのコマ達は、血統が違う。揺らぎゃしないよ。みゃーこ、一番尊敬してる神を言ってごらん」
「
だが、みゃーこはそう答えたのだ。
「く、クー子じゃないのかい?」
だから
「クー子様は尊敬とは違います! 親愛の対象なのです!」
産み落とされて、子として育てられる。そんな文化がないからこその表現。だけど、その実質は親子愛である。
「ま、こんな感じに大丈夫さ! この子にも教えてやってくれないかい?」
これから神になることも考えると、それは知っておいていい話だった。
クー子が今回のことを気になるのは当然として、問題は
「んじゃ、クー子とちびっこ。聞きに来るかい? 最奥で話す」
聞かせるわけにいかない神も当然いた。
「クルム。さっきの怖いおじさんの話聞く?」
巻き込まれたからといって、恐怖に支配されていたら聞きたいとは思えないだろう。
「聞く……」
だが、
意味不明の
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
最奥、
そこには、
「例大祭中は、触らなければ問題ない。これは、
そして、話を続けた。
クー子には痛いほどよく分かる話だった。
だが、根の国まで
「本当のことを言うと、俺はオヤジがまだ
確かに
「でも、それじゃあ、クルムは関係ないじゃないですか!?」
クー子は解せない。話には、まだ続きがあったのだ。
「その、
そして、
「ごめんな、
本当に、今の
「悪魔……悪い……違う」
「ハハッ、悪魔か!
「
と、みゃーこは言うが、それは違う。
「それには、書かれてねーんだ。なにせ、こんな場所じゃなきゃ話せないことだからな……」
本当に秘め事なのだ。
それなのになぜ、
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