第28話・皇大神
大人数で囲む食卓、その話題はいろいろだった。そのうち、
「そういえば、くーちゃん。なんでインターネットなんて知ったんだい?」
クー子はそれを、神族永遠の謎の仲間入りさせたかったのである。
「うっ……ふるさと村にうぃっふぃーとかなんとか……って葛の葉様が言ったからですよ?」
そう、神の世界にインターネットという知識が流れてきたのは、
「じゃあ、なんで使おうと思ったんだい?」
クー子はそこを聞かれたくなかったのだ……。
「いやぁ……ほら、みゃーこの育児に関することも調べたくて……」
カバーストーリーである。本当は、もっと前から強引にネット接続を繰り返していた。
そして、
「ま、そういうことにしとこうかね」
クー子の理由。それは、極めて暇だったからだ。みゃーこがコマになったばかりの時代を終えて、コマを育てるためにやることが激減していった。その有り余る時間と、膨大な妖力で、Wi-Fiの電波を無理やり拾ったのだ。
だが、結果的にそれが良かった。今や、神族の役に立ち、そしてみゃーこの役に立つ道筋も見つかっている。だがクー子は、それがバレたら
「まぁ、なんにせよ助かってます。クー子さまさまです」
そんな時から、クー子はべらぼうに裕福になったのである。
もともと、1500年弱ほど前から裕福ではあった。クー子の
そして、成りコマから神として認められたのもその時期。クー子の親離れは、非常に遅かった。
「クー子様はすごいのです!」
それを誇る、みゃーこ。
「引きこもり狐の癖に、なかなかやるよね!」
と、からかうのは
「では、なぜそのすごいクー子様が、中津国にいらっしゃるのですか? やはり、
それに、
「
逆に言えば、
「弱虫なの……。あ! 申し訳ありません、違いました! なにか、事情がお有りだったと考えるべきですね!」
「本人とは、面識ないんだけどね。人間の怖いところが集まった
本当に恐ろしいのは、そこにはもう一切の良心が残っていないことだ。
今でも、
「すとく?」
「昔の
そう、あの時からである。
「仕方ないさ、我が子に裏切られたようなものだ」
数多の道を、転生を繰り返し、大和民族という無数のコマを従えて歩む。いつか、全なる道にたどり着くため。それが
本当に不運だったのが、
思い出した、
「もしかして、
クー子は考えた。独断で、身を削って、新しい天孫の一族を用意しておこうとしたのではないかと。
「いや、普通に惚れた!」
だが、日本にいると神は、くつろいでいるのだ。なにせ、その当時、
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