第22話・大幣
次の日……。
「神様……なる!」
「そっか、じゃあ今日は
神が
だから、今日は
「すい……かん?」
「昨日着た、赤と白の衣がございましたでしょう?」
そこで、説明がしやすいのは、つい最近まで子供だったみゃーこである。
「うん……」
「それが
と、簡単に説明してしまうみゃーこであった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
今すぐに神族になるのは無理だし、逆に神になりたいを思い続けていればいつか必ずそうなるのだ。否定しないことが重要だった。
「お似合いですぞ! ではでは、満野狐より一つ贈り物でございます! こちら、
神主などが使う、お祓い棒。その、
稲荷
「おぉー!」
その、神様らしさに
みゃーこの練習に使われた
「いいの?」
だが、それは、みゃーことずっと共にあった思い出の品のはず。それを、
「良いのでございます。
と、言い放ったのである。
器物百年というが、人の世でそれは簡単には起きない。遥かなる時と、祈りが結晶となって、心を宿して
「
そんな難しいこともあるいはと、クー子は思った。
「さすがに、そこまでは至りますまい」
そんなこと、今はただの夢である。未来なぞ、神でも少ししか見通せない。
「どうかなぁ……」
だから、どちらも考えておくのだ。悲観も楽観も。それが、
「さて、じゃあ使い方も教えちゃおっか!」
宿った神通力と、渡芽の妖力。両方あって、使い方も正しい。それだけ条件が整えば、邪気を祓う力になる。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
庭に出て、渡芽は
「稲荷の
「なしもすー!」
学ぶ、まねぶという発音が存在する。これは、誰かの真似をして学びを得るということである。
「筋がいいですぞ! 初めてなのに、
でも、渡芽は既に少し成果を出していた。掃除の時の動きに似ていると、感じたのだ。
ここで、クー子がやってしまえば、邪気は一片残らず消え去ってしまう。だから、クー子はそれを近くで見ていた。
そんな時である。クー子の
「ぴ!?」
クー子以外の、人に近い姿……。人化した
「あら、あたし、もしかしてせっかちだったかい?」
その姿を見て、聞きそびれたことがあったのだと、気付く葛の葉。それは、子育ての経験によるものだ。
「あ、
それを聞いて、
「なんだい、お揃いなのかい!?」
その状況は、神族の長い歴史でも滅多に発生しなかったことである。人嫌いのクー子が、人嫌いな人間のコマを育てている。本当に、珍しすぎる状況だ。
「あの……」
それでも近づく
「ねぇあんた、こんな耳の人間に会ったことあるかい?」
だが、
選ぶ言葉はがらっぱち、だが声色はどこまでも優しかった。そんな
「だろう? あたしたちはしっぽもこんなにもふもふだ。こんな人間いるかい?」
またしても、
「だろ? 私も狐さ! 狐は怖いかい?」
「怖くなったら、耳を見な! それでも、怖くてたまらなければ、また言っておくれ。そんときは、狐に戻るからね!」
だけど、人間という姿は堕落しやすくもある。もしも、ゲーマーが
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