第2話

俺は盛大に内心叫んだあと、3人でこっそり屋敷に帰った。


 デッカイ屋敷だが俺は自由に動き回れない。第一夫人に会ったら、睨まれて嫌味を言われ、嫡男つまり兄にあっても舐められて罵倒される。


だから会わないように彼女達は俺をさっきみたいに今まで外に連れ出していた。


 二人共、第一夫人は癖の強いドリルみたいな髪型にキツイ目で少し蛇に似ている。兄は太った体で使用人に当たりが強い。いわゆるクソみたいな家族だ。


 もとの世界の貴族とは魔法もあるため色々と違うことだろう。




転生を思い出して思う父親の趣味悪くね……?


 俺は自室に戻ると鏡で自分を見る。


今まで見てきたが前世を思い出すと真っ白な髪にすっげぇ綺麗な青い目で整いすぎて気味悪くさえ思う。


 俺は寝る支度を2人にいつも通り任せたあと1人になったとき、俺はなんとなく前世でよく観たことをする。


 手を前に翳し、誰もいないことを確認したあと 「ステータスオープン」


と呟くと薄い水色の透明な板が出てそこにはなにかの文字が書かれている。


名前 ルディウス ブルーノ(佐藤 大翔)


身分 ブルーノ辺境伯 次男


年齢  4


魔力量 20/20


体力  8/13


備考 転生者


    ??


 『??』ってなんだ? まずこの魔力量とかはどのくらいなんだ? たくさんの疑問が浮かぶ。


だが、1つ突っ込みたい


典プレじゃねぇか! そこでふと気づく。


……恋愛はヒロインくらいとしかできないのでは?


俺は恋愛したいって言ったよ? 確かにね?


「ハァ……」


深いため息を吐くと俺はベッドに飛び乗る。


 多分、メイドのライザもセーニャも見た目的にヒロイン枠なんだろう。俺はセーニャの料理や寄行を思い出す。また、彼女達の会話を思い出してライザもまともではないと思う……


 質の良くないベッドが軋んだ音がするが気にせず、そこに置いてあった枕を力一杯に殴る。そして心のなかで叫んだ。


「今のところ……今のところ


ちゃんとしたヒロインいねぇじゃねえかァァーーーー」







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