第25話
珍しく今日はすこし遅めに起きた私はいつものようにこうちゃんの寝顔を堪能するためにこうちゃん部屋に潜入しようとした。
しかしそんな私の耳にお母さんとこうちゃんの声が聞こえた。
いつもならば私もすぐにその輪に入るけど、お母さんの鳴き声が聞こえたので野次馬精神が刺激されて扉に耳を押し付けた...
『な....それ.....』
『高.....なんて.......だめ』
......もしかして....こうちゃん.....高校に行くつもり?...
やだやだやだ....そんなの.....こうちゃんは....こうちゃんは....絶対に守らないと....絶対に守るってあの時、誓ったんだもん...
絶対に....絶対に....こうちゃんは私の....あ、ああ....アハハ!分かった!こうちゃんを私の東都高校に編入させるように仕向ければいいんだっ!
そうすれば昼間も一緒に入れるし....入ったら入ったで生徒会室に閉じ込めてずっとイチャイチャすればいいし...
そうだよ...大学の勉強なんてむこう一年までは先取りしてるし....今の高校の生徒会にもある程度顔が効く....
かんぺきなさくせんじゃない!これでずー-----っといっしょだ!
バタンっ
中からそんな音がした私はふと現実に戻り、すぐに扉を開けた。
「こうちゃん!」
「えっ!...あ」
「あ」
そこにはお母さんとこうちゃんがハグしていてお母さんが腰から砕け落ちてるのが見えた。
「なに、なにしてるの?こうちゃん」
「いや、これには訳があって」
「....いや、一回それはいいや」
「え?」
「こうちゃんは高校に行くの?」
「なんでそr」
「質問に答えて、こうちゃん...ね?」
「えっと...そうです、はい」
「ふーん...ちなみにどこに行くの?」
「まだ迷ってます...」
「そしたら東都高校にしよっか?ねぇ?」
「えっと」
「ね?」
(怖すぎる...けど、お姉ちゃんがいた場合、必ずイチャイチャはできなくなる....ここは)
「俺にはついていけない...」
「ふふ、そんなこと...私が全部教えてあげるにきまってるじゃない、私はある程度、顔が効くし相手の先生もこうちゃんの可愛さに負けてすぐに答案を渡してくれるし...何も心配ないんだよ?私と一緒に青春だけを満喫しよっ!」
「....俺はそんなことに頼らない人間になりたいし...俺はちゃんと頑張りたいんだ...自分の力で!」
「で、でも」
「お姉ちゃん...お願いだ...ここだけは自分の気持ちを優先させたい」
「.....................絶対....」
「ん?」
「絶対に色目をふりまかないでね?絶対に色目を使っちゃだめだよ?絶対に優しくしないでね?」
「」
「わかった?お姉ちゃんとこれだけは約束してほしいな....」ハイライトオフ
「わ、分かりました」
朝の緊急高校選択問題は解決した...
今日はもしかしたら二話投稿かもしれません....
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