第4話 風呂場にて

 大学を卒業後、私は故郷へ還ってきました。


 いわゆるUターン就職というやつです。


 ある日、実家で風呂に入っていた時のことです。


 目を閉じて頭を洗っている時に何の前触れも無く、いきなり背中が重くなりました。


 ずしり。 


 え、えっ?


 まるで背中に大きな石でも載せているような。


 (子泣きじじいかいっ?)


 私は裸で目を閉じたまま、しばらく動けませんでした。


 見える人が見たら、その時、私の背中には何か乗っていたかも知れません。

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