ユニバーサルドライヤー

@ramia294

第1話

 出来ました。

 ユニバーサルドライヤー。


 天日干しの食べ物。

 美味しいですよね。

 アジの干物。

 目刺しに、サンマの開き。

 ビーフジャーキー。

 ドライトマトに切り干し大根。


 干すと、美味しく、栄養価もアップ。

 そこで、もっと手軽に、干物を作れる万能型干物製造器を作ってみました。


 形は、ヘアードライヤー。

 持ち運びに便利なように、充電式。

 早速試してみましょう。

 

 目の前には、パソコン。

 キーボード。

 ドライヤー。

 スイッチオン。

 見た目に、変化は無いようですが。


 パソコンのスイッチオン。

 カクヨムに、ログイン。

 書きかけのお話。

 いつもの、おバカな。

 僕の。

 拙い、お話。

 余分なところが消えて。

 文字数が、半分に。

 こちらの方が、面白い?


 お次は。

 洗濯物。


 ドライヤー。

 スイッチオン。

 たちまち小さくなる体積。

 喜んで。

 全部洗濯機へ。


 洗濯途中に、大きさが、戻り。

 洗濯機が、壊れました。


 お次は。

 夏休みの宿題。


 ドライヤー。

 スイッチオン。

 夏休みの宿題。

 どんどん減っていきます。

 面白いので、そのまま続ける僕。

 ついに、全て塵となり。

 風に飛んで行きました。

 さようなら。

 夏休みの害悪。


 夏の。

 夕立ち。

 水溜り。

 スイッチオン。

 あっという間に、水が蒸発。

 道路は、乾いてしまいました。

 夏の大雨。

 台風。

 僕のユニバーサルドライヤー。

 水害対策に使えませんか? 


 夏休み。

 長い夏休み。

 クラスメイトの。

 あの娘に会えない。

 夏休み。


 夏休みに。

 ユニバーサルドライヤー?

 いえいえ。

 それでは、大好きな夏休みが、短くなります。


 僕は、考えました。

 僕と彼女の家の真ん中。

 小さな公園。

 セミが鳴く。

 緑の公園。

 僕の手には。

 ドライヤー。


 僕と彼女の間の距離に。

 ユニバーサルドライヤー。

 スイッチオン。

 

 彼女は、フラリ。

 公園に、現れました。


「あら?偶然ね。何となく公園に行きたくなって。暑いのにね。どうしてかしら?」


 もう少し。

 彼女の心。

 僕の近くへ。


 恋する思春期。


 僕と彼女の間の距離に。

 ユニバーサルドライヤー。

 スイッチオン。


 彼女が目を閉じると。

 長いまつ毛。

 発見。


 その夜は、街の花火大会。

 浴衣の彼女。

 僕の隣に。


 夏に生まれた。

 僕たちの恋。

 熱く、熱く。


 夜空に。

 大きく、花開く。

          🎆    

           ( ˘ ³˘)♥


 

 


 


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ユニバーサルドライヤー @ramia294

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ