第67話 新たなるステージへ その2

「…………と言う訳で最後の衣装は炎上戦隊燃えるジャーのコスチュームです。」


コメント

:ファーwww

:草

二階堂ハジメ:マジかよw

:何故それをw

歌姫クラゲ:先輩……

:もう誰だよ!

:わぁ!燃えるんジャーだ!

meme:戦隊モノ描くの初めてだったから難しかった


「memeママ……何でこれにここまで時間かけてんですか!あなた一応有名絵師ですよね!時間無いんですよね?よくもまぁあんな短期間でここまで仕上げてくれましたね!本当ありがとうございます!」


いや本当memeママには感謝しても仕切れないです。



『という訳で諸々込みでも制作期間1ヶ月しか無いんですけど大丈夫ですかね?』

『1ヶ月ですか。』

『はい、なんか色々ホント色々あって、俺の方がサクッと解決しちゃったんで……それでその、新衣装ってこれ間に合いますかね?』

『うーんそうですね……。他の仕事を後回しにしたら何とか、って感じですかね?それも確証は出来ませんけど。』

『ですよね……』


そらそうだよな〜。普通に1ヶ月で新衣装ってだけでも難しいのに、それに加えてその相手が有名絵師のmeme先生だ。


他にも色々な仕事を同時にこなしてるんだから、間に合う訳ないよな……。


だからと言って公式の発表も遅れさせたとしても1週間ぐらいが限界だと思うし、かと言って公式の発表から時間を空けすぎると、俺のユメノミライ脱退とインパクトも薄まるし……


どうするかな。


そんな事を1人悩んでいると、meme先生から連絡が入った。


『先方に話した所事情を理解してくれたので、納期を少し遅らさせてもらったので、頑張ってみたいと思います。』


……へ?


『本当ですか!?と言うかそれ大丈夫なんですか?』

『大丈夫か大丈夫じゃ無いかと言われたら、大丈夫じゃ無いですけど、4年間放置していたくせに今更何様だと思うかもしれませんが、私はホムラさん貴方のママです。かわいい息子の頼み1つ聞けないママがどこにいますか。』

『meme先生。いや、memeママ!ありがとうございます!』



「いやー皆んなどう思うこれ?」


コメント

:いいと思う

:いいんじゃね?

二階堂ハジメ:これは俺もこのコスチューム依頼しないといけないのか?

:いつ使うの?

歌姫クラゲ:もしかして私の新衣装もこれになるんですか!?


「いや本当そうよね、この衣装いつ使うんだろうね。それにもしこれで炎上戦隊コラボするとなった時、俺だけコスチュームありだと浮くくね?」


コメント

meme:もしかしていらなかった?(涙


「いやー!実は俺このコスチュームずっと欲しかったんだよね!memeママありがとう!」


コメント

meme:よかった


「えーという訳で、ハジメとクラゲちゃんまた今度炎上戦隊コラボしようね。」


という訳で俺達は、もう2度としないと思っていた炎上戦隊燃えるんジャーに、またしても変身する事になった。


その後も衣装についての話をリスナー達としていると、あっという間に配信終了の時間が迫って来た。


「それじゃあそろそろ配信を終了するから、その前に皆んなが気になっていたであろう脱退についてと、今後の話をして今日の配信を終わりたいと思います。」


コメント

:やっとか

:今日の本題

:何で脱退したの?

:個人になるって事?


「えー、じゃあまず結論から言うと、俺はユメノミライを脱退していません!」


コメント

:は?

:どう言う事?

:嘘だったって事?

:は?

:流石に悪質

:その嘘はダメだろ


案の定コメント欄はいつものアンチの誹謗中傷とは、比べ物にならないほど荒れていた。


「はいはい俺の事を燃やすのは結構だが、まずは話を聞いてくれ。それと今回の件は本当裏の部分がしっちゃかめっちゃかで、その辺は話せないからそこは了承してくれ」


コメント

:わかった話だけは聞いてやる

:なら早く話せ

:さっさとしろ

:どう言う事?


俺がそう言うとコメント欄も一旦は落ち着きを取り戻し、それを見た俺は安堵し話を続けた。


「それじゃあまずは今の俺の状態だけど、ユメノミライを脱退したのは本当だけど、ユメノミライは脱退していない。」


コメント

:は?

:?????

:どゆこと?

:日本語でおけ

:ん?


「まぁこれだけじゃわからないと思うから、もっと詳しく言うと、今の俺はユメノミライ所属の個人勢vtuberって言うよくわからん括りになるかな?そうだな……分かりやすく言うなら、アンダーライブとアンダーライブENみたいな関係で、大きな括りとしてのユメノミライは脱退してないけど、女性アイドルグループのユメノミライを脱退したって感じかな?」


コメント

:なるほど?

:結局はどう言う事だ?

:よくわからん

:でもその説明だとホムラは別に個人勢じゃなくね?


「えーっとそうだよな。けどそこの関係が話せないって言ってた所だから、俺は企業に属してるけど属して無い個人勢って感じだと思っててくれ」


コメント

:お、おう

:なるほど?わかった

:よくわからんけど結局あんま今までと変わらんって事でおけ?


「んーまぁそうだな、お前ら的に変わるとしたら今度からはスパチャをONにするのと、ユメノミライから不純物であった俺が居なくなったって事だけ覚えてたらいいんじゃ無いかな?これ以上詳しいことは話せない事になってるから、よく分からん説明だけどそうなんだ〜、って感じで理解してくれ」


コメント

:そうなんだ〜

:そうなんだ〜

:そうなんだ〜

:そうなんだ〜

:そうなんだ〜


「まぁそう言う事だからこれからも、ユメノミライ所属兼個人勢の九重ホムラをどうかよろしくお願いします!それじゃあ乙ホムでした!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る