嘘を吐くのは楽しい

@sodecaxtuku

嘘を吐くのは楽しい

嘘を吐くのは楽しい、私は常々こう思っています。


私は昔から嘘を吐くのが好きだった、それは例えばおやつをまだ食べていないだとか、はたまたオバケを見ただとか、まぁ小さい子供にありがちなありふれた嘘ですよね。きっと皆さんもこういった嘘を吐いた事が有るのではないでしょうか。


まぁ先程の例は嘘なんですけどね。

小さい頃の事なんてもう朧げにしか覚えていないし、このような事細かな話した内容などなんかは全て忘れてます。


さて皆さん、私は早速嘘を吐きました。

この小説を書いて二行目から早速もう嘘を吐きました、とんでもない速度で嘘を吐きました、これはギネス記録を狙えるのではないでしょうか?

まぁそんな事は置いといて。


それでは皆さんに今から質問をします、私が嘘を暴露した時にどう思いましたか?

画面をスクロールする手を止めて、お答え下さい。




スクロールする手を止めた皆さまも、手を止めずに読み進めた素直ではない皆さまもありがとうございます。

きっと大半の人が「どうでもいい」だとか「早くしろ」だとか考えていますよね、私だってそう思いますし仮に私が読者だったらすぐにブラウザバックする自信があります。


まぁ皆さんはそろそろなんで嘘を吐いたのか気になる事でしょう、もしかしてこれに意味があるのか?なんて思っている人も居るかも知れません。


特に意味はないです、ただ嘘を吐きたかったからです。

意味は無いけど嘘を吐く、非生産的な行動の模範回答みたいですね。

でも、私にとってはこれが楽しいのです、これが良いのです。

この非生産的な行動こそが最も愛する人と一晩を共にするように、無二の親友と永遠の友情を誓うように胸が躍り気持ち昂る行為なのです。


少し気持ちを落ち着けましょうか、とりあえず私にとってはこの非生産的な行動がどれだけ大切か皆さんも分かってくれたかと思います。

そしてきっと皆さんも薄々勘づいていると思いますが分からない人の為にも一応教えておきます。


私は友達が少ないです、まぁその理由は分かりきっていますがね。

まぁ友達が少ないと言っても私は案外話しかけられる方なんです、しかしその中に私のこの癖を許容してくれる人があまり居らず徐々に疎遠になっていく感じが多いですね。

つまり私の数少ない友人達は数多の壁を乗り越えてきた精鋭部隊という事ですね、凄い人達ですよ。


まぁここで皆さん気になっている事でしょう私の友人達、何故嘘を吐くような奴と一緒にいるのか。

そう思っている事でしょう。

理由は簡単です、私が面白いからですね。

すいません嘘吐きました、本当は気が合うからです。

どのくらい気が合うのかと言ったらふと呟いた一言が全く同じだとかそのぐらいのレベルです、ハッキリ言って異常ですね。


まぁそんな彼らだから私も気兼ねなく嘘を吐いてられるって事ですね。

まぁいけない事なんですがね。


突然話が変わりますが皆さんはなんで嘘を吐いてはいけないのか、それを知っていますか?

私は知っています、しかし納得はしていません。


嘘を吐いていけない理由、それは例えば相手を裏切ってしまったり、それによって相手が傷ついてしまったり。

だから何だと、それは嘘でなくとも起こってしまうだろうと。

相手を裏切る、それは嘘でなくとも相手を裏切ってしまったりするし意図せずに起こってしまう事です。

嘘を吐かなければそんな事は起きない!なんて考える人も居るでしょう、しかしこんな事が起きかねません。


例えば仮にa太とb郎とc子、この三人が居てa太はc子の事が好きでそれをb郎に相談したとしましょう。


「俺はc子の事が好きなんだ」


しかしそれは出来ない、それを聞いたa太がそれについて聞くとb郎はこう答えた。


「俺もc子が好きなんだ」


ここで二人はじゃあどっちが先に落とすか、それを競おうとか言うと思ってる頭お花畑の人も居るでしょうから断言しときます、絶対にそんな事になりません。

仮に百歩、いや千歩譲ってなったとしましょう。しかしそこに今までの友情は無いです、そこに居るのはただの敵。


ここまでの時点で既に相手から相談に受けてくれると言う期待を裏切っています、しかもこの後落とせなかった方は傷ついてしまいます。

ここでどっちも落とせなくてc子は知らん男に取られ、a太とb郎は互いにその傷を舐め合い、そしていつの間にか互いに思うように。

なんて考えたNTR厨とカップリング厨はお帰り下さい。


とりあえず先程述べたように、嘘を吐かなくても裏切りは起こるし相手は傷つきます。

それに嘘は悪い物では無いです、むしろ良い物としての側面の方が大きいです。


例えば父親が死んだ事を知らない少女に。


「お父さんは何処?」


なんて聞かれて素直にいえますか?私は言えないです、だから嘘を吐きます。

それは出張に行っているだとか少し留守にしているだけだとか、その少女を安心させる嘘を吐きます。

いつかその嘘もバレる事でしょう、しかしその間にも少女は成長して父親の死をも乗り越える事ができる事でしょう。


歳を重ねて痴呆症になってしまった祖父が死ぬ間際に。


「婆さんか?」


そう言って自分の娘に話しかける時、「私は娘よ」なんて言えますか?私でしたら最後の瞬間は幸せでいて欲しいが為に。


「えぇ」


そう嘘を吐きます、その後改めて自分も来ている事を教えます。

そうすれば祖父はきっと笑顔で逝けます、祖父からしてみれば自分の最後の瞬間に家族全員が居るのです、幸せこの上ない事でしょう。


アニメや漫画だって基本フィクション、つまり嘘の物語。

でもそこには愛も勇気も友情も、何もかもが生まれ。そこに私たちは感動し、愛するのです。


私は何も生まない非生産的な嘘も好きですが、それ以上にこのような優しい嘘、生産的な嘘で誰かが笑顔になったりするのがとても好きなのです。


ここまで読んでまだ嘘は良くないと考えている人はいますか?私はそれも良いと思います、しかしそれを他人に押し付けず、自分で考えさせてみて出た結論を尊重してあげてください。




嘘を吐くのは楽しいです。

例えば誰かが辛く苦しい時、くだらない嘘を言って見て下さい、それで怒ったなら相手の意識は少しこっちにきて負担は減るし。

それで笑ったんならとっても最高、それが相手の元気になってくれます。


例えば自分が辛い時、自分に対して嘘を吐いて下さい。

自分はまだやれるだなんてつまらない嘘は吐かずに。


「あ〜ダル〜、マジで今日はどこにも行けそうに無いわ」

「やっば!もうこんな時間!早く遊びに行かなくちゃ!」


とか、最高に下らない嘘を吐いてみてください。

それをきっかけに本当に休んだり遊びに行ったりして、その日を過ごしてみて下さい。

その日が終わる時に気づくでしょう、辛さが減っている事が。

そして考えてください、辛さが減って最高潮を迎えた貴方の完璧な頭脳で。

その時に出た結論は昨日や今朝より数段上の答えです。


嘘は劇薬です、使い過ぎれば毒となる、しかし用法用量を守れば他のどんな物よりも頼りになります。


嘘は己を守る為に出来た物です、決して他人を騙したりして金稼ぎをする為の道具では無い。

これを見て己の行動を振り返ってみて下さい、他人を騙して己の利益にした事がある人はこれからは辞めてその分誰かを笑わせて下さい。




最後に一つだけ言っておきます、私は虚言癖でしょう。しかし、私はその虚言癖に誇りを持っています。

私は虚言癖だったお陰で自分の行動に自信が持ててます、出来ないと弱音を口に出せばそれは嘘となり出来る様になる。

辞めようと口に出せば絶対に辞めない。

しかし、「これできる?」と出来ない物を聞かれた時だけは、私は「勿論!」と言ってその嘘を本当にします。

そして咄嗟に出た嘘を本当にした時、私は一回り大きくなり、より大きな嘘を吐けるようになる。


P. S

私は偉大な人間ではありません、イケメンでも有りませんし高身長でも無いです、デブで目が悪い。

ここまで聞くとずっこけ三人組みたいですね。

それに低学歴、そんな私の嘘はつまらないです。





これで私の小説は終わりです、楽しんでいただけた方、そして考えた人。そしてこれを見終えた人はとんでもない嘘つきへとなっている事でしょう。


それでは、これからの人生は嘘を楽しんでください。


あっ、因みに私は嘘つきなのでもう一つ嘘が有ります。

p.sの後の文章が全部嘘ですねぇ。





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