第7話 女の子の恋?

城ヶ崎さんと話し合ってお互いにストーリーを考えてくることになった。それでどっちかに合わせるかとか組み合わせるかとか、色々考えようということに。

「雫〜なんか浮かない顔して〜」

萌花がほっぺたをぎゅっとしてくる

「今小説のストーリーを考えてて、恋愛系を書きたいんだけどなかなか思いつかなくて.....萌花ってそういうの詳しかったりする?」

「んー、漫画とかでラブコメとか読むけどそんな小説は読まないな〜」

よくよく考えたら今まで読んできたのは中高生向けみたいなのばっかり。ライトノベルみたいなものばっかだった。でも夜桜先生のだってそんな感じだと思うけど......

「じゃあさ、図書室行ってみない?」


せっかくなので城ヶ崎さんも誘ってこうと萌花がいうので3人で行くことに。

「なかなか広いわね。私立だからかしら」

確かに広い。校舎の脇に建てられている。まさか図書室がまるまる一棟の施設なんて思いもしないでしょ?

「恋愛系の名作って言ったらなんだろう......俺ガイルとか?」

「......?なによそれ。俺がいる?」

「このラノベ脳が〜」

「あなたの趣味はよくわからないけど、私なら『ロミオとジュリエット』とか『若きウェルテルの悩み』かしら」

「ロミオとジュリエットは聞いたことあるけど.....中身はよく知らないなぁ」

「賞とるならやっぱインパクトが大事だよね〜恋愛ってさ、男女間だけじゃないから禁断の恋!みたいな感じで女の子同士の恋、とかどう?」

「女の子同士なんてそんなの漫画の世界の話でしょ......」

「いや純文学にはそういうのも多いわ。例えば『乙女の港』。川端康成が書いたのだけど、ざっくりいうと女の子同士の恋を描いた感じなの」

「へぇ〜それちょっと気になるかも。あったら借りてみようかな」

「純文学は触れといた方が絶対参考になると思うわ」

「わかった、ありがとう!でももう休み時間終わりそうだし、放課後借りるよ」

「芽衣っちってめっちゃ詳しいね」

「芽衣っち......え、ええ読者は趣味だしね。萌花さんも色々とよかったら読んでみてね」


休み時間が終わり授業が始まった。

数学はまだ最初の最初だけどつまらない。

そうだ、他にどんなのがあるか今度城ヶ崎に聞いてみよっと。......よく考えたら自然と純文学って言うジャンルに誘導されてしまったのか!?そういえば純文学ってなんなんだろう......純粋な文学?綺麗な青春系?よくわかってないで聞いてたなぁ......今日は部活ないし家帰ったら調べてみようかな......





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