#7 虚数軸
目が覚めると、僕は驚いた。
目の前に、とてもよく見慣れた景色が広がっていた。だが、ここは学校ではない。僕の部屋。気がつくと、僕は家のベッドに横たわっていた。
ふと時計を見て、僕は開いた口が塞がらなかった。学校にいた時から、3時間も経過していた。今までも、多少の移動や、多少の時間のずれはあったが、ここまでのは初めてだった。
一体、どういうことだろうか。普通に考えたらおかしいことだ。ありえない。でも……
彼女は言った。こちらが夢だと。こちらが夢だとすれば、この不可解な一連の現象、知らぬ間の移動から、奴らが僕を襲わないことまで、全てがつながるのだ。
だが、まだ何かが引っかかる。あの時感じた違和感……
ともかく、もしこちらが夢なら、考えても答えが出ない。というか、夢に全力を尽くす必要もない。むしろ、馬鹿げている。
僕はそう結論づけて、この日を終えた。
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