学校にて
第7話 許嫁です(威圧)
「.....」
「.....」
「.....その。取り敢えずはその威圧を止めて頂けると幸いかと」
ナコが俺達を正座させてから怒っていた。
今日はその学校があるのですが。
思いながらナコを見る。
レコは、ブー、的な感じで捻くれていた。
「何故レコと一緒に寝ていたの。英治」
「.....取り敢えずは説明するとな。レコが寝れんから一緒に寝ていたって感じだよ」
「ふーん。英治が夜這いしたとかじゃないよね」
「お前な。俺にそんな根性あると思うか?俺だぞ?」
そ、そうだよね。
まあそうなるとレコが夜這いしたって事だから。
と言いながらナコはレコを見る。
そんなレコは俺を見てからそのまま顔を上げる。
そして、お姉ちゃんだって独占した癖に、と言う。
私だけ非を受けるのはおかしい、とも。
「そうだけど今回は状況が違うし」
「それは言い訳。.....とにかく英治は悪くない。解放して」
「.....分かった。もう何も言わないけど。.....こういうのは姉妹で一緒でしょ」
「そうだね。次からは一緒に襲おう」
「.....お前ら?何か話が捻じ曲がってんぞ?違うだろ」
だって姉妹だし、と言ってくるレコとナコ。
俺はその言葉に盛大に溜息を吐いた。
それから正座を止めてから立ち上がる。
取り敢えずは準備するから、と言いながら。
「私の手助けは要るかな」
「要らん!」
「私の手助けは」
「要らないって」
ぶー、と言うナコ。
この変態ども、と思いながら追い出す。
そして窓の外を見ると。
そこに何故か久仁子が居た。
俺は?を浮かべながら窓を開ける。
「どうした。久仁子!」
「ハロハロー!おっは。お迎えに来たよー」
「いや何でだよ!?」
「不良に絡まれていたしねぇ。不安だったから」
「あー。成程な。分かった。ちょっと待ってろ」
いや。私は大丈夫だよー、と言う久仁子。
そして俺の家に入って来る。
どうやらナコかレコが対応している。
俺はその間に着替えた。
それから慌てて下に降りると。
「どういうところが惹かれたの?」
「英治?そうだねぇ。えっとね。格好良い」
「エイちゃんは優しい」
「きゃー!」
何故かしらないが久仁子とナコとレコが恋バナをしていた。
それも俺の事だ。
瑛一さんと母親も参加している。
何をしてんだよ!?
まるで姉妹の様に参加してんな!?
「ちょ!?」
「あ。遅いよ?えーちゃん」
「何を意気投合してんだよ!?」
俺は思いながら久仁子を見る。
久仁子は、だってこの年齢なら恋バナっしょ!、と笑顔を浮かべる。
額に手を添える俺。
そして、まあ良いや。取り敢えず飯を食うか、と思いながら椅子に腰掛ける。
それから飯を食っている.....ん?
これ味が違うな.....随分と俺好みの味だ。
思いながら周りを見ると久仁子が手を挙げた。
「私が作ったよ。それ」
「おま.....たくあん、をか!?」
「そうそう。私って料理得意だから作りました!食べて食べて!」
「.....まるでお婆ちゃんだな.....」
「な!?失礼だよね!?」
まあそれは言い過ぎか。
俺は考えながら、お前は良い奥さんになるよ、と言いながらたくあんを食べると。
おー。それは私に対しての告白?、と言葉を発した。
何を言ってんだコイツは。
「久仁子。そんな気は無いから。お前に」
「おー。それもまた失礼だよね?レコちゃんナコちゃん」
「「です(だね)」」
お前ら意気投合するなよ。
俺は考えながら思いながら母さんを見る。
母さんはニコニコしながら見守る。
そして笑顔のまま、いやー。お嫁さんが沢山で嬉しいわー、などと言う。
何言ってんだ!
「えーちゃん私貰う?」
「お前も何言ってんだ!」
「ズルい。それだったら私も」
「私も!」
「時間がねぇっつってんだろ!!!!!」
ああもうどいつもコイツも!
俺は思いながらそのまま飯を食う。
それから久仁子と。
俺の通っている学校には初めて登校するナコとレコと一緒に。
そのまま通った。
☆
「初めまして!私はナコ!英治君の許嫁です」
「私はレコです。英治君の許嫁です」
「「「「「ハァ!!!!?」」」」」
可燃物に火が着いたかの様に燃え上がる教室。
教室でマジに何言ってんだ!!!!?
お前ら!転校して来たらいきなりだな!
俺は思いながら愕然として青ざめる。
久仁子は爆笑していた。
友比良は激昂している.....。
「テメェコラ!長妻!!!!!良い加減にしろよ!!!!!マジに!!!!!」
「山部という許嫁が居ながら!!!!!」
「殺すぞハゲが!!!!!」
教室の男子どもが激昂する。
何を許嫁で誤解してんだコラァ!!!!!
俺は思いながらも負けそうなので何も言わなかった。
ったくコイツら.....。
誤解を解くのがたいへ.....
「英治ー!!!!!」
「エイちゃん。転校して来たよ」
「お、お前!?抱きつくな!」
担任の大山美春先生が爆笑する。
何考えてんだ止めてくれぇ!
思いながら俺は2人の女子高生の胸に埋まりながらそのまま抵抗していた。
男子達は血涙を流している。
ああ.....俺の青春は何処に行ったのか。
穏やかなエロの無い青春は.....。
思いながら俺は涙を流していた。
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