第6話 夜になっての事

その日は結局の所コスプレパーティー的な感じで夜になった。

母さんと瑛一さんも帰って来て柔和にコスプレを見る。

当然だがエッチなものは片付けた。

しかし疲れたな.....。


思いながら俺は横になっていると。

ギィ、と戸が開く音がした。

風でドアが開いたのか?、と思ったが。

クーラー掛けているしそれは無いか、と思いドアの方を見る。

そこにレコが少しだけ眠そうに立っていた。


「うぁ!?何だお前!?」


「夜這いします」


「.....夜這いか.....何!!!!?お前!?」


俺は赤くなる。

するとピンク色のパジャマのレコがいい香りをしながら近付いて来る。

長髪を結って可愛らしくなっているレコが.....迫って来る。

いかん!煩悩が!


「な、どうしたんだよ.....レコ」


「だって昼間はお姉ちゃんとイチャイチャだったでしょ。なら夜は私とイチャイチャして」


「あのな.....昼も色々あって疲れてんだよ俺。.....勘弁してくれよ.....」


「ダメ。初夜は私と過ごす」


「初夜言うな!!!!?」


何を言ってんだこの変態!

俺は思いながら布団を纏める。

そしてベッドに腰掛けると横にレコが座って来た。

それから俺の腕に自らの腕を当たり前の様に絡ませ.....オイ!?

するとレコがこんな事を言った。


「感触分かる?胸って大きくなったでしょ」


「.....そ、そうだな。.....そうだな」


「私達の胸って互いにHカップあるから。揉み応え抜群」


「抜群じゃねぇよ.....お前な」


俺はレコの額にそれなりのチョップをした。

レコは、あう、と言いながら涙目になる。

俺はその姿を見ながら溜息を吐いた。

それから、そう言うのは好きな人の前でやれ、と告げる。

ああまあコイツらの好きな人ってのは俺かもだけど。


「好きな人の前では裸になって良いならなるけど」


「止めろ。お前な.....」


「それにこういうの聞いた事がある。好きな人に胸を揉まれるとどんどん胸が大きくなるって。ホルモンの関係で」


「あのな.....いや。まあそれは俺も知っているが!」


「じゃあ揉んで下さい」


「お断りします」


何でです?、とジト目になって不満げな顔になるレコ。

男は獣なんだぞ、と教えながら俺はレコを見る。

レコは、男性もそれなりに興奮したらデカくなるんでしょ。下が、と言ってくる。

人の話を聞いているのかいないのか。


「確かにな。それも知っている。.....だがダメだからな。色々と」


「私は準備OK。乱暴の妊娠覚悟」


「止めんかこの馬鹿たれ」


「もー。楽しくないこんなの。何もしてくれないなんて」


「だから俺は根性がねぇっつの!」


ああもうこの義妹は!!!!!変態だ!

俺は思いながら逃げる様に話題を切り替える。

お前は好きな人とか本当に出来なかったのか、的な感じで。

すると私は貴方しか目にしてない。

告白もされたけど破棄したから、と言ってくる。


「私はあくまで貴方しか見ない」


「.....レコ.....」


「だから◯かして下さい」


「話を戻すな。.....戻るな。それから.....かなりの変態が滲み出ているから。本当に良い加減にしろ」


「ぶー」


全くコイツという奴は。

思いながら、なあ。アルバムでも見るか、と言ってみる。

するとレコは、そうだね、と笑顔を浮かべた。

柔和な顔になる。


「.....10年前の奴だよね」


「.....そうだな。10年前のアルバムだ。懐かしいよな」


そしてアルバムを取り出そうと。

動いた時に足がよろけた。

それから俺は慌てて、おっと、と言った瞬間。

ベッドにレコを押し倒してしまった。

俺は見開く。


「.....す、すまん。レコ」


「.....」


「.....レコ?何しているんだ。立ち上がるぞ?」


「.....ダメ。折角のチャンス」


俺の肩に手を乗せてくる。

そして俺を立ち上がらせない様にしながら。

そのままレコは俺に迫って来て。

それから頬にキスをしてきた。

優しい温もりのキスだ。


「お、お、お前!?」


「今日はこれで勘弁してあげる。ウブ助さん」


「.....お前なぁ.....」


「これでもメチャクチャ恥ずかしい。裸になるより恥ずかしいから。.....精一杯に受け取ってほしい」


「ウブはどっちだお前」


俺は苦笑しながらその姿を見る。

そして肩から手を離してくれて起き上がるレコ。

柔和になりながら俺は手を伸ばした。

のだがレコがその手を掴んだ。

そして自らの胸に押し当てて.....!?


「ね?柔らかいでしょ」


「お前ぇ!!!!?」


「おっぱいって結構柔らかいよ。女の子の」


「良い加減にしろこの野郎!?」


「ダメ。良い加減にしない」


こ、この。

でもそれでもお姉ちゃんに内緒、と言ってくるレコ。

そして人差し指を唇に添えてウインクする。

その姿にドキドキする。

俺は真っ赤になりながら心臓をバクバクさせる。


このクソ野郎が.....。

恥ずかしいとかそんなんじゃない。

異常な程に熱がこもる。

あまりにも.....その。

うん。


「私はいつでも何もかもがOK。それだけ知ってもらえれば」


「そうかよ。.....俺は絶対に家族に手出しはしないけどな」


「そう?それは無いと思う。私にメロメロになる」


「ならない」


「なる」


いやだからならないからな。

自らに任せて家族に性欲で手出しとかヤバいだろ。

俺は思いながらも手の感触に.....あまりに煩悩が浮かんだ。

マジに赤面する。


柔らかすぎた。

困ったなこれは。

本気で恥ずかしいしマジに困惑しかない。


そして俺達はアルバムを見ていたが。

あまりにも感触が残り過ぎて集中すら出来ず。

そのまま中途半端に寝てしまった。


レコと一緒に.....。

何というかレコが戻っても寝れないからと言っての話だが。

嵌められた様な気がするんだが?

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