呪いと口癖
ついつい口ずさんでしまう歌というものがある。
それは日によって違う曲だったりメロディーだったりするのだけれども、曲の構成に中毒性の高いリフレインがあることが多い。
朝起きて食事中にTVをつければ、ふと耳に入ってくる音楽。気がついたら鼻歌にそのときに聞いた楽曲が乗っている。
しかも全く興味がない歌手だったり、Eテレの中で使われるちょっと癖になる曲だったり、番組の中でBGMに使われたなにかの劇伴だったり……。
この現象をボクは『呪われた』というのがしっくりくると思うんだ。
呪いは半日ほどで天に還っていくのだけれども、微妙に悔しいのだ。ほとんど無意識にこれを歌っちゃうので釈然としない。
そしてなぜか解呪ができない。
「あっ、また歌ってる」って気がついた段階でやめるんだけど、歌っていたことで更に呪われている感じがするのだ。あな、口惜しや。
この自分の習性を逆に利用して、今日のテーマ曲はこれだって選曲をして聞いたりしたときは、おおむね呪われないから不思議でもある。この呪いたちが悪いです。
「オノマトペの歌」とか「チチをもげ」とかほんとにしょーもない曲に呪われるんだけどね。それを口ずさんでるのを人に聞かれたら恥ずかしいどころの騒ぎではないだろうに……。不意に口をついてでてくるので防ぐのもいささか難しい。
ボクだっらそんな歌を歌いながら歩いている人とすれ違ったら、ちょっといつもより避ける距離が遠くなるから。あとゴミを見るような目で見たい(鏡とかいらない)。
もう、ボクはそうゆう生き物だって納得して生きていくしないのかと……。これもひとつの習性というか、癖なのかなと思ったりもする。
癖といえば、ボクには変な口癖があることが、周辺からボクに報告されている。
というのも、自分の癖を自覚的に把握できているということは、意外と少ない。無意識の領域で繰り返しているからこその癖でもあるのかもしれないからだ。
これは、自分の母親とか仕事場の知人とかに言われて、やっと自覚したのだけれど、しょっちゅう「よっこいしょ」と言っているのだ。
これがどうも、ボクの母親に言わせると高校生の頃から言ってたわよ……とのこと。まじかよ、めっちゃ恥ずかしいうえに、十年以上の単位で無自覚だった。
言われてみればたしかに、言っている。うん、いろいろなシーンで言ってるわ。
ちなみに、仕事場のロッカー(小)のドアを開けるときに「よっこいしょ」ってあけていたのを見られたうえに、ツッコまれた。ロッカー(大)があったら入りたいぐらい恥ずかしいわ。
そもそも、そのロッカーを開けるときに、ちょっと気合を入れるようなかけ声は必要かなぁ? こたえはのーだよ! どうしてそれが口癖なのか理解に苦しむ次第であります。
あと「卵が食べたい」といっているときは、だいたいナニかに困っているとき。という謎の口癖も確認されている。はっず。めっちゃはっず。
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