生獣は全速力ですよ?

 階段を作った人は、罪人だと思う。


 なにを考えて重い体を引力に逆らって高いところに持ち上げねばならんのだ。それなりの段数をのぼったらふぅふぅしちゃうだろうに……。


「ふぅふぅ」していいのは、マンガの中の可愛い系女子が萌え袖越しに、もつココアにそっと唇を寄せるときだけって相場がきまってるんだからねっ!


 逆もまたしかりです。なんで膝に負担がかかるように重力に囚われながら低い方に向かわねばならんのか……。


 膝にダメージを受けてい良いのはスポ根漫画だけって、この国の偉い人もきっと思っていると思うんだ。むしろ思うのは絶対だ!


 階段を作るぐらいなら世界をたいらにしろ、色んな意味で。そのほうが平和だ。


 ということで、果てしなくそして際限なく怠けたいボクです。


 さて、生獣なまけものという熟語を勝手に拵えてみたんだけれどもどうかしら? ああ、ナマケモノになりたいなぁ~というボクから異世界さんへの切なるメッセージです。


 ナマケモノって調べてみたら不思議な生き物なんですよ。なんとあの人たち、一日の食事量が10グラム程度らしいのです。なんか発見されて紹介された当時は、空気から栄養をとっているなんて誤解があったようですよ。


 なにそれ、どんなかすみ


 あぁぁぁぁ。最高ではないですか、のんびり霞生活。色んな意味で究極のスローライフじゃんか! なりたいなりたいなりたい。


 一応哺乳類みたいなんですけれども、変温動物です。というのも代謝を極限まで抑えるために、気候変動に体を合わせるという。


 なにそれなにそれ。冷暖房完備ボディってこと? やべーワクワクが止まらないですぞ! もうスローとか言ってる場合じゃないよ。そういうなれば、グータライフ。キミへの思いが募りすぎちゃう。


 なお、英語名は『Sloth』つまりスロース、怠惰。7つの大罪の一個。つまり死に値する罪をその名に冠するのだ。中二キターーー。やべぇ。愛が天元突破しちゃう。


 そしてストレスに非常に弱い生き物らしいです。えっ、呼んだ? つまり生きているってことはストレスフリー社会に存在しているってことなのでは……。でも種は存続しているということは、コミュニティもきっと存在するんじゃないかな? けっしてボッチではないのだ。すごいね。


 なお、に絶滅した近縁種の巨大ナマケモノ、メガテリウムなるお方がおりまして、体長6から8メートル、体重3トン。ん? どんだけ怠ければそこまで育つんだよ。


 すげーリスペクトしかない。

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