はいずりまわる。

 とある書籍の発売日であった。


 なんだか不安にかられたボクは発売日の三日ほど前に、本屋さんで聞きました。ほにゃららという本なんですが、取り置いてもらうことはできますかと。


 その時の回答は、増し刷りをしているようですが、入荷するかどうかはわかりません。 とのこと。


 な、なんだってー。


 完全に乗り遅れてしまったやつですね。ネットで注文しようにも、もう日数的には発売日まで間もなく、ところによっては予約受付すらしていない。


 ゆゆ式事態です。いや由々しき事態かもしれません。


 これは、あれですね。久しぶりにやってしまったヤツです。何年かに一度やってしまう。新刊や新譜がみつからないよ、徘徊案件。


 ボクは基本的に書籍は実店舗のある地元の本屋さんで購入することを良しとしている。というのも、最近の出版業界の事情と相まって本屋さんの閉店が相次いでいるからだ。


 今住んでいる地区では、たまにを含めて自転車で気軽に行けた本屋は十軒あった。その内の五軒がこの十年くらいの間にお店を畳んでしまった。気がつくとなくなってしまうのだ。


 買い支えなくてはなりません。


 ボクが購入したところでたかは知れているのだけれど、微力でも支えたいのだ。なのでコミックや雑誌などもコンビニなどで買わずに、なるべく本屋さんに脚を運ぶ。


 そう、ファンとはかように気持ちが悪いものなのだよ。


 それはさておき、幸い本日はシフト休ですので、お目当てを求めて流浪するしかございません、ございませんったらないよ。やれやれ。


 ということで、近場のところから這い寄ってみました。

 一軒目、一冊入荷したけど予約分。

 ニ軒目、一冊入荷したけど予約分。

 三軒目、潰れてた……。


 意外とみなさん、予約をなさってるんだね。びっくりだよ。


 四軒目、たまたま新しくできたそこそこ規模の大きい店舗を発見。突入。無事購入デキました。でも一冊しか入荷はなかったみたい。まぁこの四件目というのが、自宅から二駅先にあるので、その放浪っぷりも大したものであろう。


 それにしても、サイコーじゃんか! ここに本屋を建立した人はあれですか、控えめに言って神様かなんかですかねぇ。


 しかもそこでお目当ての本をゲットすることができたというおまけ付き。アイシテルっていってもいい。


 でもネットの本屋さんのほうが強いんだよね。一店舗で五千冊とか売り上げる実店舗はまず無いからね。ネット通販の隆盛っぷりが伺えるね。デジタルもまたしかり。


 それでも紙とインク、実店舗に拘泥したい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る