カタチからハイル

 ボクにとって姿かたちというのは大切なもので、その姿さえ整ってしまえばあとは一歩を踏み出すだけという心持ちになることは往々にしてある。


 抽象的に述べるならコレに尽きるのだ。まあでも分かりにくいので、ひとまずボクの大好きな読書を例に上げて説明してみよう。


 さて、みなさんは読書するときになにか必要なものってありますか?


 多くの人は本と時間と眼球くらいが揃っていれば良いじゃないとのたまうかもしれない。


 ええ、たしかにそれも大切だけれども、それは最低必要条件と言える、点数で言えば三点くらいなんだよね。


 まず姿かたちがなっておりません、そうですブックカバーがついてないし、栞も挟まってない。


 あーダメですね。モチベーションがあがりません。ボクは革や布、藍染などのブックカバーを気分に合わせて使います。


 紙のやつを書店で巻いてもらえばいいじゃん、店頭で適当な宣伝目的の栞を貰えばいいじゃんと思った人はスクワット二〇〇回して反省して下さい。


 本の立場になってあげて下さい。どーでもいいヤツに抱かれるブックカバーより、リッチで優しいやつに抱かれるブックカバーのはどっちがよいか?


 さらには、読むたびにQUOカードが当たりますとか宣伝のあるチラシオリに思考を蹂躙されるのを許容するのですかと!


 すいません、ちょっと熱くなりました。落ち着けクールにだ。


 あと、コーヒーと椅子と音楽。リラックスできる環境のなかでする読書は至福だからね。


 そうそうアロマとかインセンスなどもあるとよりグッドな感じですね。


 なんか書いているコレを客観的に読むと相当電波っぽくてヤバイやつかもしれませんが……つまりなにが言いたいかというと、ととのえばいいのだ。


 そうサウナに入らないでも整えばいいじゃないか、ダメ人間だもの。


 そう、ボクが世界を左右するのではなく、環境がボクを持ち上げてくれるのだ。


 もっと具体的に言うとコ◯ンくんの書斎に住みたい。


 そんなこんなで環境の構築とか本筋に至るまでに枝葉末節に労力を取られすぎて、主点がズレちゃうんだけど、どうしてもカタチから入ってしまう。


 悪癖なのかもしれないとちょっとだけ、ほんのちょーっとだけ思うこともないでもないかな。


 でもカタチから入るのも悪くないと思うんだ。マジデ。


 さてそれじゃあ、まず文章を書くにはPCを起動させなくては始まらないな。


 でも、今日は空が落ちてくるかもしれないし、心配だからお休みにするのが良いんじゃないかな?


 そうだ空を支えてくれる人がいれば安心だ。だいたいの言い訳はこれでととのう……はず。

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