スリップは理解されなかった
好きなものを熱く語ると「はぁ?」という反応をされる確率が跳ね上がる。
いやいやいや。こっちこそ「はぁぁぁ?」だよ。な、なんで、どうしてその反応と表情をこちらにお向けになるのかしら?
という事象に苛まれることが良くある、本当によくあるのだ。
それはおおよそ全く自分では思いもよらぬ事柄に対してやってくるのだ。
確かに自分が世界の中心にいるわけではないし、対極の価値観を持つ人がいることも知っている。
もしかしたらボクがマイノリティーの頂点を極めかけている価値観であったとしてもだ。
それでも「えっ」って驚愕を顕にするぐらいにはなる。
さて、ボクは色色なものが大好きだし、いろんなことに興味もある。
基本は野次馬を自称しているし、変わったものや面白いものに敏感でありたいと常々思っている。
そんなボクの大切な趣味のひとつが『本』であり『読書』なのだけれども、ここにも世間との齟齬があったようなので報告しておきます。
ボクは本というか紙とインクと文字が好き、アイシテルともいえる。
新品の本のインクの匂いや古くなって埃っぽい紙の匂い、図書館にはいったときの全身を抱きしめられるかのようなあの多幸感ったらない。
はい、引いた人、挙手。
紙とかの手触りが好きだし、表紙や遊び紙、本文の材質や印刷の方法なんかも含めて楽しめちゃうんだ。
一週間、一ヶ月、一年、毎日でも本屋に通いたくなるぐらいは愛情を捧げてる。
複数冊を購入して家に持って帰るときの肩に食い込む重みさえ愛おしいものだ。
さて先日、購入した本にスリップが挟まっていたのだ。
このスリップというのはその本の基本情報、ISBNコードとバーコード、タイトル、著者、価格や出版社などが入れ込まれた名札のようなものだ。
これは基本的に書店さんが販売した本を管理するために、購入者に渡さずに抜き取って収集するもの。
上部に書店印を押して次の注文の為に活用したりするため、顧客の手元にくることは、あまりない。
ゆえにコレが手に入るとスッゴイ嬉しいとの旨を熱く語ったところ、上述の「はぁ?」を頂いた、複数人に。
あと二種類入っているときもあるのだけれど、片方が固めの紙でできていたりしたら、それはそのお店の定番商品で在庫をなるべく確保しておくための書店独自のものだったりするのでよりレアだ。
あほー。これはいいものだろーがー。
それを踏まえて話を聞いてみるとと帯や折り込みのチラシなども多くの人は邪魔だと認識しているようで、ボクって異端だったことにビックリした。
ボクは帯がなかったら買いたくないとさえ思うのに。
本を販売する現場で働いているときに、本に興味がない人が結構居ることを知った。
逆にこうゆうのがボクには理解不能なんだけどね。はぁ~。
あ、手は下ろしていいですよ。
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