七草さん
連載お疲れ様でした。完結しましたね。
私はまずこういったタイプの作品に適切な言葉で感想は送れませんので、せめて読ませていただいた感謝の気持ちと自分なりのコメントを送らせていただこうかとキーボードを取りました。取ってませんけど。
なんと言いますか、途中、カラスやらトロッコやら怪しげなモノたちが出てきた時点で、私はある程度、イノセンスのような、少女時代特有のきらめきみたいなものをすごく感じていました。ほとんど自分がその頃に実際にしていた空想を重ねて、読んでいてうれしかったことを覚えています。
こういう変な想像、空想って、子どもしかできないもの、と言い切れてしまいそうです。窓に顔の大きなオバケが現れたとか、ガムを口に入れて噛んでいる間だけ空を飛べるとか、全部私が幼い頃に夢で見たものですが、これを私が今、本気で人に話したらかなりヤバいと思います。今はもちろん、そんな夢はまったく見ませんのでご安心ください。
植木鉢を割ってチューリップをダメにしてしまったことも、主人公であれば赦されたでしょう。本当はダメだと思いますが、大激怒する大人はほとんどいないと思います。
坂をのぼっていくという日常の風景に、特別な出会いを果たすのも少女の間だけかもしれませんね。お母さまが「彼氏じゃない男の人に会った」で目の色を変えたところにもよく表れているなぁ、と思いました。この時代特有の輝かしさみたいなものを、私もどこかに大切に閉じ込めておけたらよかったな、と。そういう小説という気が(私には)しました。
さかたさんがレビューでおっしゃっていましたが、なんとは言っても、途中まで「どうなっていくんや」「きっとそろそろ何らかの展開が表れるはず」と、従来のストーリー機構の枠から抜け出せずにいた自分が恥ずかしい。
ともあれ、素敵な小説でした。
ところで、ここにも「ミュート」という以前の長編にも出てきた名前が使われていますが、何か意味があるのでしょうか?
作者からの返信
崇期さん、誠にありがとうございます。最後までお付き合いいただいただけでも物凄くうれしいのに、こんな素敵な感想までいただきまして、もうホントにうれしいです。
やっぱり子供の頃は誰でも、現実を超えた(?)妄想をしちゃうものなのかもしれませんね。何というのか……今思うと、子供の頃に頭に浮かべていた想像は、半端じゃないくらいリアルでくっきりはっきりしていたような気がします。ほぼほぼ現実みたいといいますか。
私なんかはあれでしたね……。徒歩で通学していて、石蹴り遊びをしながら……世界の命運を背負っていたような覚えがありますねぇ………………は、ははは……。……この石を必ず家まで運ばねばならぬ……みたいな、熱い思いがあったような気がしますね…………たぎるような決意、といってもいいかもしれません…………。
子供の頃は結構なんでも深刻に考えちゃいますよね。感受性がすごいといいますか。物を壊してしまったとかに限らず、酷いこと言ってしまったとか、なんて恥ずかしいことを言ってしまったんだとか。でも……年を重ねるごとに……良くも悪くも肩の力が抜けていくような気がしますね……。
いやもうホントに……ほとんどの場面が坂ですからね……。しかも、移動すらあまりしてないですからね……。もうですね、崇期さんはじめお付き合いいただいた皆さんには、本当にありがたく思います。
トリの名前に関しては、とくに深い意味はないのですが、ちょっとした遊びというのか、作品同士をリンクさせてみたかったという感じですね。
それから、声に出てないけどちゃんと言ってる(?)、身振りだけでも気持ちは伝わる(?)というのか……そんな感じで、またミュートという名前にしてみました。
改めまして、最後までお付き合いいただいてありがとうございました。こうしてコメントをいただいて、何と言いますか、表現したかったことや思いなどが伝わったように思えて、すごくうれしかったです。本当にありがとうございました。
すばこさま
素敵な物語を読ませて頂き、ありがとうございました。本作を拝読して思うのは、大人の経験則から少女の視点を描くのは難しいということでした。
けれど、すばこさまはそれを簡単にやってのける。私はその点をすごく、すごく、すごく評価お褒めしたいのです。
物語は、主人公の女の子が帰路を辿る間、取り留めもないことを考えながら、色んな人に出会ったり、予想し得ない窮地に陥ったりして、それでもママの待つ家へ帰るというお話だったと思います。
これは、人生というものの隠喩かなとも思いました。生きていると、本当に色んな人がいるし、なんでぇ〜と思うようなピンチに陥ったりしますから!笑
レビューを書きますね!
私の感じたことをそのまま書くので、読んでいただいて、変更する箇所があらば訂正したします🌟
改めて、ありがとうございました!
作者からの返信
mk*さん、このお話に最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。のみならず素敵なレビューまでいただいてしまって、本当に感謝申し上げます。
小さい子の考えや言葉などを聞いたりすると、「その発想はなかったなー」とか「そこを気にするのか……」とか思って、驚かされたりドキッとしたりすることが多いなって思います。子供の頃のことを忘れてしまうのは寂しいことかなと思いますが、それをふと思い出して、懐かしい気持ちになるのも悪くないかもなんて思います。そういう気持ちになってもらえたらと思ってがんばって書きましたので、もう本当にいただいた言葉がうれしいです。
人生の隠喩という言葉にビビッと来ました。そういう意識で書いたわけではなかったのですが、人生は坂道みたいなものかもしれないって強く思いました。頂いたレビューでもそうですが、優しくて分かりやすい言葉で作品の良いところを取り上げてくださって、ジーンと来てしまいます。
修正なんてとんでもないです。もう本当にうれしいばかりです。素敵なレビューをありがとうございます。
改めまして、こんなにハチャメチャなお話に最後までお付き合いいただきまして、本当に本当にありがとうございました。