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そして、パパとママは、家に帰って、少し遅いお昼ごはんを食べた。
このときにも、パパはなんともなかった。ただ、やけにたくさんごはんをおかわりしたんだって。
ふだんはお
それでママは、お腹のふくれたパパを見て、どっちが
こんだけ食べればそりゃあ眠くなるわな、と思いながらママは、しばらくのあいだパパの寝顔を
ママは、私がお腹を
そのときにはもう、すっかり日が落ちて夕方になっていた。少し肌寒くて、一瞬ママは、秋にいるような気がしたらしい。
いまは夏でした、そう頭のなかで
ママは夢を見るくらいぐっすり眠っていたらしい。
やけに頭がぼんやりして、少しのあいだママは、自分の年とか、自分が誰なのかとか、いままでの思い出とか、そういうことをまったく思いだせないくらいだった。
だけど、また私がお腹を
自分の名前、
パパは、目を閉じて横になったままだった。
でもママには、パパが起きているように思えた。なぜって、パパはなんだか
それでママは、自分のほっぺたやおでこに、なにか書かれているんじゃないかと思って、手のひらでごしごしこすってみた。
だけど、手のひらは真っ白なままで、青い血管が
こうさんこうさん、だからはやく起きて、ママがそう声をかけても、パパは表情を変えなかった。ほっとため息を吐いたあとのような、ちょっぴり笑っているような、眠るすんぜんのような。
子どもですか、ママは思った。それから、もうちょっとであなたは、ほんとうのパパになるんだぞ、とも思った。ママは少し心配になって、未来のことを想像してみた。……子どもみたいなパパでも、それはそれでいいのかもしれない、なんてママは思った。
イタズラの仕返しにパパをゆすってやろうと思って、ママは、両腕をのばして、パパの左肩と右の手首をつかんだ。
パパの体は、そのときにはもう、すっかり冷たくなっていた。
パパの体があんまり冷たくて、ママはその瞬間に思った。
もうダメだって、もうなにをしても手遅れだって、もうなにもかもおしまいだって。
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