第14話 【最終回⑤】魔法陣は地獄絵図!
魔王を地上世界に追放する儀式が始まった。
段取りは以下のとおり。
①まず祭壇の中央に魔王(全裸)を吊り下げます
②魔王のチート能力をキャンセルできる勇者(俺)が祭壇に待機します
③チート無効能力を使うと俺は死ぬので、蘇生魔法を使える魔女も待機します
④魔王が脱走した際に取り押さえるため騎士団長も待機します
⑤女神様(下半身地中に埋まってる)が『追放』の魔法陣を発生させ、まとめて地上へ・・・
俺「おい、魔王と俺が地上行きなのはいいが、これだと魔女氏と騎士団長氏も巻き添えで地上に飛ばされるんじゃね?」
魔女メディア「残念ながら他に方法はありません・・・」
騎士団長リチャード「安心しろ、俺も地上まで付き合うぜ!」
おまえら・・・
魔女「地上にしかないハーブを採取するのが楽しみです!」
騎士団長「地上にいる、まだ見ぬ強者との立ち合いが楽しみだな!」
おまえら!
って、なんかイケオジ執事も当然のように魔法陣内にいるんだが?「執事ですから」って、おまえらなぁ!
女騎士「あー!団長ズルい!自分だけ地上世界に行く気ですね!」
なんか絶叫しながら女騎士が祭壇に闖入してくる。
女騎士「私も魔王護送任務に着任いたします!」
おい!
女騎士の「ズルい」発言がキッカケで、追放儀式を見守っていたギャラリーたちから「俺も!」「私も!」と声が上がり始め、地上行き志願者たちがワラワラと祭壇内になだれ込んできた。
女神様「おいお前らやめろ!魔法陣が崩れる!」
そうだぞ!王様、命令してこいつらを制止させろ!・・・って、王様も魔法陣内にいるし!
王「地上に行ってみたい」
アホか!アホか!おーまーえーはーアーホーか!
ああもうめちゃくちゃだよ・・・
女神「もう追放魔法陣は発動するぞ!お前らやめ・・・マジでやばい!」
我も我もと押し寄せる人波の圧力で周囲はもうすし詰め状態だ。
ふざけんな散れ!散れ!離れろ!なんか魔法陣がヤバい光を放ってるし・・・
って、狭いんだよ!うわ臭い!あぁッ?目の前に王様いるじゃん!くさい!
オレのそばに近寄るなああ!
女神様ー!早くなんとかしてくれ!もう神頼みだ!
・・・地面から上半身だけ生えた状態の女神様の顔が、王様の股間部分にガッチリハマっている。ひでぇ・・・これが地獄絵図か・・・。
たまらず地面から抜け出した女神様だが、今度は吊り下げられた魔王(全裸)の股間部分に顔を押し付けられて・・・神は死んだ!
その時、魔法陣が発動した!
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次回、ガチのマジで最終回!
【最終回⑥】マジで狭すぎるんだよ!
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