第15話 【最終回⑥】マジで狭すぎるんだよ!
【前回最終回までのあらすじ】
事故死して地底世界に勇者召喚された「俺」は魔王を倒し、地上に帰還した。
****
俺が事故死した件については、「事故車両ドライバー(俺)行方不明事件」として警察に捜索されていたようだ。圧死した俺の死体が地底世界に「召喚」され勇者として「復活」したので、地上では「事故車はあるのに運転手がいない」「行方不明」という扱いになるわけだな。
とりま警察署に出頭し「頭部を強打し一時的に記憶を失っていた」として処理してもらえた。病院で診察を受けたり、保険屋と話したり、事故車の扱いを修理屋と相談したりで忙しく過ごし、我が家・・・ボロアパートに帰宅した。
俺「ただいま」
「お帰りなさいませ勇者様」「よくぞ戻ってきた勇者殿!」「コンロのグリル機能ってどう使えばいいの?」「団長、早くトイレから出てください」「このトイレ狭くてな」「…」
俺「その鎧を脱げ!狭いんだよ!」
地底王国のめんどくさい連中もオマケでついてきてしまった。
魔女の隠蔽魔法で姿を消し、俺の部屋に連れてきてしまったが・・・
狭い。部屋がマジで狭すぎるんだよ!どうしよう、追放するか?
でもこいつらを野に放ったらヤベェ事になるしな。魔王もいるし。
買ってきた食材と口臭予防歯磨き粉を取り出す。
ま、広々とした地上世界に戻ってこれたのでまあそれはどうでもいい。
俺「魔王討伐の報酬、『飛行魔法の習得』、忘れず頼むぜ!」
そう、俺はこれからアイキャンフライ!魔法の修行をつけてもらい、悲しみのない自由な空へ飛んでいくのだ!最高だね!アイキャンフライ!フォーゥ!
黄金の騎士鎧を売り飛ばして当面の資金確保、山奥の広大な山林を廃屋付きで購入して全員働いてもらおう。飛行中に目撃されないように隠蔽魔法も習得しないとな・・・夢が膨らむな。
俺「空を飛ぶためなら、どんな苦しい修行でも耐える覚悟!」
「川魚のハーブ焼き運んでください」「うまそー」「ちょっと狭い!少し詰めて!」「テーブル足りない」「王様は立ち食いね」「…」
この街も、この国も、俺には狭すぎる・・・夢は世界へ!
俺たちの戦いはこれからだ!
【完結】
****
この物語はこれで完結です。
お読みいただき、ありがとうございました。
応援ボタンを連打してやってください!
・・・なんか続きそうだって?
人生という名の物語は、これからも続いていくのさ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます