第7話 魔王の正体
体力回復した俺は、魔王討伐軍即時編成および全軍突撃による魔王滅殺を直訴するため、王様のいる玉座の間へ急いだ。っていうか、俺勇者だよな?単身突入して魔王をブチ倒してしまっても構わんのだろう?
魔王のバカはどこだ?どこにいる!
ただでさえ天井があって圧迫感もンのすげぇ地底世界なのに、なんだその、縮小呪術って、おまえ、アレか?コラァ!これ以上狭くしてんじゃねえよ!馬鹿野郎!この野郎!ばーかばーか!うんこ!
魔王殺す!今すぐ殺す!
閉所恐怖症の発作がぶり返し、やや幼児退行気味となった俺が奇声をあげながら王宮の廊下をズンズン進んでいると、前方から魔女のネーチャン・・・名前何だっけ?・・・が現れた。
魔女メディア「鎮静魔法!」
ノータイムで魔女が放つ魔法の矢が俺の
ハヒー!白目を剥きながら俺は吹っ飛ばされる。そして壁にドーン!
これが壁ドンてやつか・・・ありがとうございます!
恐怖心が薄くなっていく。
****
俺「お見苦しいところをお見せしてしまいました。」
ここは王宮内の魔女の私室。
魔女氏に聞きたい事もあったため、立ち話もなんなので筆頭王宮魔術師である魔女氏の仕事部屋(明朝体で『山田メディア』と書かれた表札がドアについている)にお邪魔している。
まず、恐怖で取り乱し王宮内で奇行に及んだ件について謝罪した。
メディア「魔王は恐怖の呪術をもちいて勇者の精神を攻撃すると聞きます。しかし、私の鎮静魔法を用いれば打破できます。お気になさらないで。」
俺「いやいや、そうはいっても」
メ「・・・むしろ、体力不足で失神し勇者様を護衛する任務を果たせなかった不甲斐ない私に罪があります・・・申し訳ございません・・・」
それは違うぞ!
俺が元々狭い所を尋常じゃなく恐れる心の病気だった事、魔女氏は十分過ぎるほど努力しており何も悪くない事を説明した。
ワチャワチャと必死になって説明したのが通じたのか、魔女氏は笑顔となり俺の疑問に答えてくれた。
メ「魔王は・・・広い場所を極端に恐れ、狭い場所を好みます。」
ええぇ・・・魔王のやつもアレか?俺と同様の強迫神経症か?症状は俺と真逆のようだが。広所恐怖症、広い場所が怖いってやつ。
メ「魔王は狭く深い迷宮に住み、広大な我が地底王国を憎みました。」
おおお?なんか物語の核心に迫ってきた感じだぞ?
****
次回『第8話
次〃回『第9話 ラスボス登場!VS魔王戦!』
いまタイトルだけ考えた。
10話以内で完結させたい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます