誰かに見られてる

どこからか、視線を感じる。

そんなことはないだろうか。

俺は、金澤 利明46歳在宅勤務で、収入はすくないが、生活はできている。

今日も、パソコンに向かって目を擦りながら、仕事をしている。

そんな時、ふと一息つくと、やけに後ろから視線を感じるような…。

しかし、後ろを振り返っても誰もいない。

気のせいだろうと思い、またパソコンに向かって仕事を始めた。

すると、一通のメールが届いた。

「なんだ?こんな時間にメールなんか珍しいなぁ」

そのメールを見ると、見覚えのないメールアドレスから届いていた。

「久しぶり!元気してる??私、メールアドレス変えたの!1人づつ連絡してるから、登録よろしくねー!」

メールアドレスを変えたなら、まず名乗って欲しいものだ。

俺は、誰か分からないので、とりあえず誰かを確認するために、名前だけは聞いておこうと、メールを返した。

「すみません、アドレスを変えられたみたいですが、名前が分からないので、教えていただけますか?」

数分すると、さっきのメールアドレスから返信が来た。

俺はてっきり、高校生の頃にメールアドレスを交換した女子からだと、期待を膨らませ、メールを開いた。

「響子だよ!白崎 響子!覚えてない?また、みんなで集まりたいね〜!」

俺は、テンションが上がり、共通の友達に電話をすることにした。

なぜなら、高校時代に恋心を寄せていた女子だからだ。

(プルルルルルル)

??「もしもし?どうした?」

利明「おい!拓也、聞いてくれよ!白崎 響子から、メールが届いてよぅ!お前には来たか??」

拓也「お前…それマジで言ってんの…?そんなはずないと思うけど…。」

利明「…ん?なんでだよ、俺にはそんなチャンス来るはずねぇってか?」

拓也「いや、落ち着いて聞けよ?」

利明「なんだよ…。」

拓也「響子は、2年前に交通事故でなくなってるんだよ…。多分、それはイタズラか、何かだ、あんまり真剣に相手すんなよ?」

利明「嘘…だろ?なんだよ、俺を怖がらせたいのか?冗談きついぜ…。」

拓也「ほん…な…ま…ろよ?」

利明「なんか、急に電波悪くなってねぇか?おーい!拓也ー、聞こえてるかー?」

拓也「ま…でか?」

電話が切れた、電波が悪かったのか、途中で切れてしまった。

俺は、パソコンを閉じて、寝る準備をしようとした。

暗くなったパソコンの画面を見ると、明らかにその画面に反射して俺の後ろに誰か立っているのがわかる。

俺は、びっくりして、後ろを振り返るが、誰もいない。

「なんだ、気のせいか…。驚かせやがって。

拓也があんなこと言うからだな。」

俺は、書類をまとめて、寝ようとした。

すると、また響子からメールが届いた。

「利明くん!部屋綺麗にしてるんだね!偉いぞ!」

俺は、褒めてもらって嬉しくなったが、よくよく考えてみると、メールの文章に違和感しかない。

「部屋綺麗にしてるんだね?ん??響子は、俺の家に来たこともない。どうしてだ?」

また、メールが届いた。

次は画像付きのメールだった。

俺の寝室、仕事してる俺の後ろ姿、トイレと風呂場の写真が送られてきた。

俺は、そのメールを見て、震えが止まらなくなった。

なぜなら、その後ろ姿は、今日のものだからだ。

俺は、急いで、寝室に行き、布団に隠れた。

そして、震えていると、またメールが来た。

そこに書いてあったのは…。

「利明くんみつけた。」

俺は、布団を頭まで被り、早く終わってくれと願いながら、布団に隠れていると、布団が引っ張られる感覚がした。

俺は、必死に抵抗したが、布団は剥がされ、そこに立っていたのは、顔半分皮膚のない血だらけの、響子だった。

「頼む!響子!俺が何をしたんだよ!何かあったなら謝る!でも俺には何も出来ないんだ!成仏してくれ!!」

響子は、俺にゆっくり近づき、顔を近づけてきた。

俺は、そこで気絶し、朝を迎えた。

昨日の出来事はなんだったのか、後に友人に確認すると、響子の葬儀に来ていなかったのは、俺だけだったと伝えられた。

今、あなたの後ろでも、誰かが見ているかも知れません…。

見られてる気がした時はには、もう遅いです。

気配を感じた時は、あなたを見ているときです。

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