第11話 ニコの属性と魔法

訓練場で試合をした次の日ニコはマリによってまた訓練場に呼び出されていた。

訓練場に兵士はおらず静まり返っていた。


マリ 「今日は来ていただきありがとうございます。」


マリの言葉に対して私はぺこりと頭を下げた。


マリ 「まずニコに質問をさせていただきます。ニコは先日の戦いにおいて魔法を使用していませんでした。ですが魔力を使っていましたね。それはどうしてですか?」


ニコ 「私は魔法について何も知りません。前の世界でも存在していましたがどうやれば使えるのかわかりませんでしたので先日の試合も魔法が使わなかったのではなく使えなかったのです。属性についてはこの前姫様に教えていただきました。」


特に隠すようなものでもないのでそのまま話した。

私は魔法については一切教えてもらえなかった。

魔力の使い方は自分で勉強して使えるようにした。

属性については火、水、風、土が基本になっている。

続いて光、闇がまれに表れるらしい。

そして属性に関しては謎が多くこのほかにも多く存在しているらしい。


マリ 「そうね。そこでニコにはまず属性を調べてもらいます。この宝玉に触れて魔力を流してください。」


私は姫様に近づいて宝玉に手をかざしてゆっくり魔力を流した。

すると宝玉の中で魔力が変化して小さな雷を作り出した。


マリ 「ニコの属性は雷ですね。珍しく厄介な属性です。」


特殊な属性なのはわかりますが厄介とはどういうことでしょうか。


ニコ 「厄介とはどういうことですか?」


マリ 「雷はほかの属性を使用している人達と比べて死亡率が高いのです。これは弱いというのではなく雷を扱いきれずに暴走して死亡することがかなり多いです。ですがニコはすでに魔力の使い方が極まっているので魔法の発動はそれほど難しくないと思います。そして肉体が他の人と比べて頑丈ですからおそらくある程度耐えられると思います。ほかの属性も使えないことはないので無理して使う必要もありません。」


確かにこの世界の魔法は練習すればほかの属性を使えるらしいです。


ニコ 「それで姫様。雷とはどういったものですか?」


マリは頷いて右手を前に出して集中を始めた。

すると右手に魔力が集まり始め小さくバチバチ音を立てて光っている。


マリ 「これが雷魔法です。ニコもやってみましょう。」


私は左手を前に出して魔力を集めた。

続いて姫様の魔法をイメージして魔力を変化させるようにした。

姫様が言っていたように雷は扱いが難しいようです。

少しでも力加減を間違えると大惨事になりそうです。


マリ 「本来は詠唱というものが必要ではありますが私もしていないので必要ないでしょう。ニコは魔力の扱いでは私よりもうまいのでうまく魔法が発動しましたね。ではあの人形に向かって魔法を打ってください。」


訓練場の端においてある人形に向かって魔法を打つと凄まじい速さで向かっていき人形を焦がした。


マリ 「このように雷魔法は速度と威力が高く消費する魔力も多いです。そのため魔法による事故が多いのです。扱いには十分に注意してください。」


これはとても危険ですね。

ですがこの速度はとても使えそうです。

私は今まで魔力で体を固めることでいろいろやってきましたが速度に関しては自力でどうにかするしかありませんでした。

早速やってみましょう。

まず全身を魔力で固めた後先ほどの要領で魔法へと変化させることで速度が格段に上がるはずです。

全身からバチバチと音が鳴り始めました。

このままではお城を壊してしまう可能性があるのでいったん魔力を霧散させた。


マリ 「どうですか?うまく使えそうですか?」


ニコ 「とてもいいです。今回のことで私の弱点も知ることができました。それにうまく使えることができればいろいろできそうです。」


その言葉を聞いて姫様は笑顔を浮かべて頭をやさしく撫でてきました。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

どうも作者です。

これから少しずつ話の文字数を多くしたいと考えているのですがどうでしょうか?

そして今回はニコの魔法のついてです。

ニコはこれからさらに強くなります。

ちなみにニコは周りに被害が出ないようにするために手加減を極めています。

踏み込みや吹っ飛ばされて受け身をとる時、魔力を扱うときなど無意識で壊さないようにしています。

コメントや評価などよろしくお願いします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る