第9話 ニコの実力 ②

タクヤside

片腕片足のない少女が言ったことに4人は驚いていた。

自分たちが異世界に来てからまだそんなに時間がたっていないとはいえすでに自分たちは城の兵士よりも強い自覚はあった。

最近は英雄や勇者になれるんじゃないかと噂されるほどだ。


リュウヤ 「俺たちは子供をいじめる趣味はないんだが」


そういってリュウヤはメイドに近づこうとした。

しかし少女が魔力を解放したとたんリュウヤは大きく跳んでこちらに戻ってきた。

少女が解放した魔力は決して多くはなかった。

せいぜい俺たちの4分の一くらいだった。

でもさっきから威圧感とでもいうのだろうか今まで相手にしてきたどんなものよりも強いと感じている。

しかし少女はそんなボロボロな状態で戦えるのだろうか。

そんなことを考えていると少女が口を開いた。


少女 「来ないのですか?」


タクヤ 「キミはそんな状態で戦えるのか?さすがにそんな状態じゃ戦えないんじゃないのかい?」


少女 「なるほど。私はこの状態でも全然よろしいのですが。ではこうしましょう。」


そういうと少女はぴょんぴょん飛び跳ねながら訓練用の武器があるところまで飛んで行って剣を二本抱えて戻ってきた。

その様子を俺たちも観客たちも黙って見守っていた。

何をするかと俺たちは見守っていた。

するといきなり少女は剣の持ち手の部分から思いっきり右腕の切断されたところに突き刺した。


少女 「これでいいでしょうか?左足はハンデと思っていただいて結構ですのでどこからでもいいですよ。」


やばいと思った。

突き刺すのは俺も漫画やアニメであったりするから異世界では百歩譲ってもあるとしよう。

でも問題はそのあとだ。

少女が一切痛がっていないことが怖い。

人間にとって痛みは危険信号だ。

体にまずいことが起こっているから痛みで危険信号を出している。

少女が我慢しているのだろうか。

だが眉一つ動かさず一切顔に出さないことは可能なのだろうか。

そんないろんなことを考えているとリュウヤが叫んだ。


リュウヤ 「あいつは本気だ。やるぞタクヤ!!」


その言葉を聞いて冷静になった。

そして覚悟を決めて少女に切りかかろうと前を向いたとたん


少女 「申し訳ありません長いです。」


そういって目の前に現れた少女は左手に握った剣をまっすぐに振り下ろしてきた。

ギィィィンという音とともに衝撃が伝わってきた。

剣で守らなければ間違いなく頭から真っ二つになっていた気がした。

少女はいつ移動したのだろうかさっきの位置に戻っていた。

そして俺は少女に向かって走りだし全力で剣を振った。

俺は少女と同じ二刀流で次々と剣を振り少女に休む暇を与えないよう攻撃を続けた。

一分くらい斬り合いが続くと少女が後ろに跳んだ。

すると気配を消していたリュウヤが少女が地面に着地すると同時に後ろから切りかかった。

すると少女は回転するようにしてリュウヤの剣をはじき返した。

そして少女が地面に足がつくと同時に跳び上がりまわし蹴りをしてリュウヤを吹き飛ばした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

どうも作者です。

皆さんは台風大丈夫でしたか?

先日スマホを使って読み直していたのですがパソコンと表示が違ってとんでもないことになっていることに気が付きました。

まぁ大きさが違うので当たり前のことなのですが...

これからもミスなどがあってもコメントなどで教えていただければと思います。

良ければコメントや評価などよろしくお願いします。

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