第7話 少女について

少女の口から出た言葉によってその場の空気は凍りついた。

全員が衝撃を受けて何も話せないでいると王様は緊張した様子で話し始めた。


王様 「それは一体どういうことだ?そなたは人間の言うことは何でも聞くというか?」


少女 「そうですね。王様から兵士、一般人と何なら奴隷の言うことまですべて聞きます。人間の階級で表現するなら奴隷の下です。」


部屋の中にいる人の緊張はさらに強まった。


王様 「いつからそのような扱いだったのだ?さすがに君も普通に過ごしているときはあっただろう?」


少女は少し考えるそぶりを見せた後口を開いた。


少女 「わかりません。少なくとも自分はずっとそうやって生きていたので。自分の前にいたのかも興味もなかったので。」


王様 「逃げようとは思わなかったのか?」


少女 「逃げても無駄です。結局次が現れます。それに自分の体はすでに人間ではないでしょう。先ほど回復魔法をかけていただいたのですが効果が出ないのはそのせいです。」


王様 「今までどうやって生きていたのだ?」


少女 「自分の仕事は主に敵の殲滅です。ほかにもいろいろやっていましたが戦いだけは常にやっていましたので。食事などはないので殲滅した敵の死体などを食べていました。魔物、魔族、エルフ、人間などですね。」


それを聞いた後王様も黙ってしまった。

すごく長く感じた沈黙の時間を破ったのは王女マリの発言だった。


マリ 「そうだわ!!お父様。私この子メイドに欲しいです!!」


その発言に王様とミノが驚きながら言った。


ミノ、王様 「何を言っているんだ(ですか)!!」


その発言にマリはほほを膨らませながら怒るように言った。


マリ 「だってこのならば私の専属にピッタリじゃないですか。強いうえに私たちを裏切らないじゃないですか。ミノは専属いやだと言うし。それにお父様が私が決めていいとおっしゃったじゃないですか。」


王様 「それはそうだが。それなりに教養がなければだめだ。」


マリ 「私はもうすぐ学園に行くんですよ。そこで一緒に勉強すればいいんです。それに最低限は私が教えます。」


その言葉にミノは溜息を吐きながら。


ミノ 「王様、こうなった姫様はもうだめです。」


その言葉に王様はうなりながら頷いた。


王様 「わかった。いろいろやっておこう。では最後に少女よ名前はあるのか?」


少女は首を振った。


マリ 「それならもう考えていますわ。」


そういいながらマリは少女に近づいて隣に座り名前を言った。


マリ 「あなたの名前は【ニコ】よ。これから忙しくなるけどよろしくね。」


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どうも作者です。

前回ここを書き忘れておりました。

前回はニコ(少女)視点だったのですが今回は会話多めです。

次回からはニコ視点に戻ります。

物語を書くときに一番難しく感じたのは名前ですね。

良ければコメントなど評価していただけると嬉しいです。

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